介護施設に入所している母が呼吸が浅くなり
救急車で市民病院に搬送された。
結果的に命に別状はないがまた一段、余命が短くなった。
予定では10日ほど入院してから施設に戻るそうだが
母は先回会った時よりも格段に体力が無くなっていた。
父は葬儀場のパンフレットを貰って来て
家族葬でも最低63万円かかるんだなあ、と言っていた。
大阪から駆け付けた姉を含めた「父、長女、長男」3人で
墓のことやら坊さんのことやら具体的な話をした。
墓は不要、坊さんは葬儀場の当日の当番のお寺、など
日の当たる暖かい待合室で話をしたのだが
まるで他人事のように実感は湧いて来ないのだった。
覚悟、葬儀、市役所、遺品整理、そんな単語が並んで
実際今年いっぱいは持たないかもな、と思うのだった。
延命治療はしないということは本人も含め決めてあるし
長生きこそ絶対大事、ということは僕も思わないので
家族みんなが後悔しないようにしたいなあ。
一期一会ということだわな。
待合室のオレンジ色のソファーにブラインド越しの陽が射し
画像加工すれば何かベタな前衛作家の作品みたいだな、
そんな場違いなことを考えながら父と姉が退席後に撮影。