私:今日の敬老の日は休日で幼稚園は休みになるので、先週の金曜日に俺の孫の幼稚園で「敬老のつどい」というのをやった。
園児の祖父母が参加するイベントだ。
園児の歌の発表や、クラス毎の祖父母と園児との対話や昼食会など、半日のイベントが行われた。
俺も参加したよ。
A氏:幼稚園で「敬老のつどい」をやるところはあまりないのではないの?
私:そうらしいね。
後期老齢者医療保険制度に象徴されるように、最近、敬老ムードは冷えてきているようだからね。
しかし、この幼稚園は逆らしいね。
例年は、親も参加したんだが、どうしても母親中心になりやすい。
そこで、親の参加は二の次にして、今年は祖父母を中心にするなど、更に敬老色を強めたね。
この幼稚園の教育方針は、ちょっと変っていて、園児に泥いじり、虫とり、芋ほり、大根ほりをさせたりで、自然にふれることを重視している。
大家族時代の3世代の人の交流も重視しているのだろうね。
別にエリート型の幼稚園でなく、泥臭い感じの幼稚園だね。
俺の娘はあえてこの幼稚園を選んだよ。
A氏:クラスごとに祖父母と園児の対話があるの?
私:対話は各クラスの部屋に分かれて、車座に椅子を並べ、園児と祖父祖母が話をする。
先生が「おじいさん、おばあさんは子供の頃、どういう遊びをしたのか、聞いてみましょうね」と言って、順次、祖父母が自己紹介しながら、昔の遊びを話し出す。
一クラス20名くらいの園児だが、祖父母は10名くらいだから、欠席が多かったね。
祖父母となると、遠く離れた地方に住んでいることが多いので、わざわざ、都会に来るのが大変だし、もう老年だから、入院生活をしている祖父祖母も多いね。
A氏:祖父母からどういう遊びが出たかね。
私:お手玉とか、かくれんぼとかいろいろ出たね。
ある祖母が、3つでお手玉をやってみたら、児童が一斉に歓声をあげたね。
それから、皆で昼食だね。
俺のテーブルには俺の孫と、他に3人の園児が同席した。
A氏:その3人は祖父母が来ていないの?
私:聞くと、病気で入院したり、その付き添いしたり、遠方にいたりで来られないらしい。
来ていないと淋しそうな顔をしているね。
しかし、俺にとって、 他人の孫と同じテーブルでじっくり話しをしたのは初めての経験だね。
こっちも視野が広くなる。
A氏:相手の園児も他人の老人を話す機会はあまりないのではないかね。
できるだけ、子どものうちに多様な大人と接することが重要だというのが、前和田中学校長の藤原和博氏の持論だがね。
私:昼食を終わり、ちょっと、グランドで遊んで、祖父母は帰っていった。
後は、通常の幼稚園の活動にもどった。
なかなか、楽しく有意義な敬老の日だったね。
しかし、これらの園児が青年になる頃の日本はどうなっているかね。
それが気にかかるね。