絶対こうなる!日本経済
私:今後の日本社会について、榊原氏は日本はグローバル化を進めるとともに、ヨーロッパ型の福祉社会を目指すべきだという。
これに対して、竹中氏は消費税を高くしてやるなら、それも一つの方法だという。
しかし、竹中氏は、スウエーデン型の福祉社会は高負担高福祉というのは誤解があるとしているね。
というのは、スウエーデンはアメリカ並みの厳しい競争社会だということだ。
日本のようなJAL救済なんてやらないだろう。
アメリカ政府はGM救済をしたがね。
それにスウエーデンは経済成長の基礎である人材育成の教育制度も整備されている。
これは以前、BSのフジテレビのプライムニュースでもやっていたが、「小さい政府」「大きい政府」という切り口は誤解されやすいと言っていたね。
A氏:それにスウエーデンは人口900万だね。
私:だから、榊原氏は、スウエーデン型でなく、フランス型の大きな政府を参考にすべきだという。
A氏:フランスは人口6300万人だね。
私:榊原氏は、消費税を上げる必要があるという。
4~5年は大丈夫だが、次の総選挙では訴えるべきだという。
そして、フランスも競争を促進しているという。
このため、榊原氏は、日本はサービス業の規制緩和が必要だという。
タクシーでは失敗しているのにね。
A氏:消費税はそういう総合的な観点から考えるべきなのに菅首相は早トチリをしてブレて、選挙前に支持率を一挙に下げ、参議院選の大敗北につながったね。
この人も口が軽いね。
私:竹中氏は、子ども手当をやめて、法人税減税だという。
榊原氏は反対だね。
もっとも榊原氏は、法人税引き下げは賛成だというが。
ところで国債の発行残高870兆円だが、榊原氏は日本の金融資産の総量残高が1450兆円あるから、後5年ほどはかなり大量の国債を発行しても余裕はあるという。
竹中氏は、5年は無理でせいぜい後3年だという。
榊原氏は、国債は日本人が資産として買っているのだから紙クズにはならない。
日本が破産するということは、少なくとも50年くらいは考えなくていいという。
ただ、このままでは10年先は心配だから、4~5年以内に財政再建策を作る必要があるという。
A氏:消費税についてはどうかね。
私:竹中氏は小泉型の「小さな政府」でも12~15パーセントは必要だという。
民主党のバラマキみたいなことをやると30パーセントになる。
榊原氏も、福祉を重視すれば、ヨーロッパなみの25、30パーセントが必要だという。
藤井裕久前財務大臣は、13パーセント~14パーセントがまず必要だと言っていたという。
竹中氏は、消費税引き上げでもっとデフレになることを心配しているね。
それから、地方分権については、竹中氏は道州制だが、榊原氏は江戸時代の藩と同じで、300くらいの市町村を基礎単位とするというものだね。
A氏:政治主導ではどうかね。
私:官僚をうまく使えていないから、民主党政権は問題を起こしているという。
昨日、ふれたように、この本では、鳩山・小沢退陣が選挙前に行なわれ、そして参議院選では民主党は負けるだろうとまで予測しているね。
そして、政界が再編成されるとしている。
ところで、3人ともこれからの日本の若者に期待している。
そして、グローバル化した時代の日本の若者には英語が重要だとしているね。
ユニクロ、楽天のようにね。
これはグローバル化では避けられない黒船だね。
俺の孫は小学校1年から英語を学校で勉強しているが、政界では日本文化を失うとして抵抗勢力がいて、文科省では教科とはせず、自由学習で妥協のようだね。
これもグローバル化した世界競争に耐え得る人材育成という政策の遅れの問題だね。
スウエーデン型なら、国をあげての経済成長のための教育政策がある。
そうでないと高福祉は期待できない。
日本はまだ甘いね。