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私:今度の参議院選では、野党はアベノミクスについて不勉強だったね。 ここでは、野口氏のインタビュー以外に囲み記事で、簡単にアベノミクスをまとめているが、これくらいのことは、野党は強く言うべきだったね。 それによると、アベノミクスとは、2012年末に誕生した第2次安倍政権の経済政策。 過去最大の金融緩和で企業や個人にもっとお金を使うよう促し、政府も財政支出を増やして景気を下支えし、経済の安定成長をめざす。 円安と株高が進んで大企業を中心に業績は改善し、有効求人倍率は政権発足時の0・83倍からバブル景気時と並ぶ1・36倍まで上がったが、物価高と税金・保険料など公的な負担増に賃上げなどの収入増が追いつかず、個人消費は低迷し、2人以上の世帯の消費水準指数は98・7から95・2に悪化し、年明けから一転して円高と株安が進み、停滞感が強まっているとある。
A氏:野口氏も、同じ指摘をしているね。 アベノミクスを進めた3年余りで、株価と企業の営業利益、税収は大きく伸びたが、一方で、物価上昇による影響をのぞく実質GDP(国内総生産)や企業の売上高はほとんど伸びておらず、実質賃金指数や実質家計最終消費支出など、賃金や消費の実態を示す経済指標の伸びはマイナス。 結局、株を持つ人たちは利益を得たが、日本の経済の実態はほとんど変わっていない。これがアベノミクスの本質だと氏は指摘する。
私:安倍首相は「アベノミクスを加速させる」と言っているが、実態に大きな変化がないので、時間が経っても賃上げや設備投資などへは波及しないという。 今後、大規模な経済対策を実施しても、(公共事業を中心とした)財政支出の拡大で恩恵を受けるのは建設業ぐらいで、(すそ野が広い)製造業や観光業に効果は乏しいだろうという。
A氏:選挙後、安倍首相は、10兆円の経済対策を指示したというね。
私:そもそも、「デフレから脱却する」「物価上昇率を2%にする」という目標が間違っているという。 日本経済は1990年代の中ごろがピークで、その後、どんどん貧しくなっていて、1人当たりの実質GDPは米国との差が広がり、中国との差が縮まりつつある。 重要なのは新技術を導入するための規制緩和だが、成長分野で日本企業の存在感はほとんどなく、世界の大きな変化に対応できていない。 企業が新しい分野で活動出来るよう規制改革に取り組むべきだったのに、貴重な3年間を無駄にしてしまい、経済が良くなるイメージを振りまいて、本来必要な取り組みを怠ってきたという。
A氏:カネはばらまかれたが、重要な3本目の矢がまだ飛んでいないね。
私:企業が利益を活用できないというのなら、法人税率を下げるのではなく、逆に引き上げ、増えた分の税収を貧しい人に再分配することを考えるべきだという。 将来不安を解消するための社会保障の改革も欠かせないし、財政を立て直して社会保障の将来が描ければ、個人消費も回復してくるという。 長期的な社会の構造改革こそ、取り組まなければならないことだと氏は言う。
やはり、アベノミクスの最終評価は個人消費の増加だね。
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Last updated
2016.07.14 17:30:04
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