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私:神戸製鋼のデータ改ざん問題は、下記のように知的街道ができている。 「神戸製鋼、強度改ざん トヨタなど200社に納入 アルミ・銅製品」、「製造業への不信、危機感 神鋼20工場調査、経産省が要請」、「神鋼、先見えぬ検証」、「失敗から学ばない経営」、「神鋼『品質より納期』数値改ざん、社内調査を公表・「生煮え」調査、遠い解明 具体性乏しく」
経産省は、神戸製鋼などの大手メーカーで品質データの改ざんが相次いだことを受け、JIS法に違反した法人への罰金の上限を現行の100倍となる1億円に引き上げるという。
A氏:改正案は22日に始まる通常国会に提出され、罰金はJISの認証を受けていない法人が製品にJISマークをつけたり、認証を取り消されたのにマークを表示し続けたりした場合に課されるが、現行法では上限が100万円だった。
私:経産省は神鋼幹部が「法令違反はなかった」と繰り返し説明したことを問題視し、罰則が甘いことが法令全体の認知度の低さにもつながったとみて、罰金の上限を一気に引き上げることにしたのだという。
発想が、「働き方改革」の長時間労働の100時間未満という規制と同じで、中身の分析がなく、表面的な数字の規制を押し付ければいいと同じで、根本的な解決にならないだろう。
A氏:神鋼グループは、JIS規格に満たない製品を出荷していたずさんな「生産管理」などを問われ、子会社を含む4工場の計7製品がJIS認証の取り消し・一時停止の処分を受けた。
ここで、記事は「生産管理」としているが、「品質管理」の間違いで、違いがわからないで記事を書いている。
子会社のコベルコマテリアル銅管秦野工場は、製造する銅管の4割で認証を受けていたが、すべて取り消しになり、現在はJISマークを付けない「準拠品」を出荷する。
対象となった銅管やアルミ製品は競合メーカーが少なく、代替品の入手は難しいため、現在のところ、出荷量の大きな減少はないという。
私:神鋼の不正は、神鋼がデータ改ざんを公表した後の認証機関の再審査でようやく判明。 3年ごとの定期審査では不正やずさんな管理は見つけられず、認証機関の審査能力も問われた。
認証が取り消された際の影響が見えにくいことや、不正を見つけ出すことが難しいことは、JISの制度に限界があることを示し、罰則を引き上げる今回の法改正でもこうした問題を払拭するのは難しいと記事はいう。
A氏:この記事は、JIS問題だけにふれているが、同じ、「品質管理」の認証で国際規格のISO9001の認証があり、神鋼の審査機関はロイドと日本検査キューエイで、これも認証を取り消しているが、記事ではあまり関心がないようだ。
私:実は、神鋼は以前から、HPで次のような「宣言」をしていた。
「神戸製鋼グループでは、お客様にご満足いただける製品を提供するために、品質マネジメントシステムの国際規格『ISO9001』の認証を取得し、品質保証・品質管理への取り組みを行っております」
だから、ISO9001の審査機関の対応もふれるべきだね。
A氏:ISO9001は、「品質管理」だけの規格で、製品の規格はないから、「製品そのものの審査」はしないが、JISは製品の規格も定められているので、「製品の審査(検査)」も行うが、これが、規格を満たしていないのも問題になっている。
私:だから、神鋼は、品質のデータ改ざんという「品質管理」の問題と、JISの製品規格を満たしていないという品質そのものの問題という2つの問題をかかえていることになる。
「品質は工程で作られ、検査では品質は変わらない」という基本からすれば、日産やスバルの問題は完成車は合格のものを作っていたから「ものづくりの工程」の問題でなく、検査員が有資格者であるべきなのに、そうでなかったという「品質管理」の問題で「ものづくりの工程」の「品質」とは直接無関係。
だから、神鋼の検査の不正問題は、「ものづくりの工程」がからんでいるので、日産やスバルの完成検査での不正とは全く異質だという意識が神鋼にもマスコミにもないね。
A氏:神鋼のほうは、基本的に「ものづくりの工程」の問題だから、JIS認定の取り消しに対応して、機械装置を改造するなど、JISの製品規格を満足できる「ものづくりの工程」に改善すべきだね。
私:神鋼のような企業の場合、1億円の罰金にカネを出させるよりも「ものづくりの工程」の改善にカネを強制的にかけさせることが、より望ましい解決だね。
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Last updated
2018.01.20 15:43:40
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