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2018.09.03
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EUからの離脱(ブレグジット)交渉の期限を来年3月末に控え、英政府は8月23日、「EUからの合意なしの離脱」に備える対応策を発表。

 

交渉の最大の障害は、北アイルランドとアイルランドとの間の国境管理問題で、先行きの不透明感から、本社機能をEU側に移転する企業が相次ぐ。

 

この欄の記事の筆者の石合力氏は、イベリア半島の南端の英領ジブラルタルに赴く

 

ジブラルタルは、18世紀初めのスペイン継承戦争の際に英海軍が押さえ、300年以上、英国の統治が続く

 

広さは東京23区の100分の1強の6・8平方キロ、人口約3万3千人。

 

英国がEU加盟国と地続きなのは、英領北アイルランドとここだけである

 

EUと国境を接するのはジブラルタルも北アイルランドと同じだが、ジブラルタルの自治政府のトップ、ピカード首席閣僚石合力氏が聞くと、離脱後の行方には極めて楽観的。

 

ピカード首席閣僚「離脱後も人の移動の自由を維持し、ビジネスに悪影響が出ないようにする。それはスペイン、英国、我々、ブリュッセル(EU本部)も同じ考えです」という。

 

Aアイルランドと英領北アイルランドの間には検問所がなく、共通旅行区域(CTA)制度で旅券の審査なしに往来できるため、離脱後の人とモノの管理の方法を巡る交渉が難航。

 

これに対しスペインとの間にもともと検問所があるジブラルタルでは、人とモノの管理が可能というわけだ。

 

フランコ独裁体制下の70年代には国境を完全に封鎖していたスペインだが、現在は関係も良好で管理は緩やか。

 

スペイン側に歩いて渡った際には旅券の審査があったが、石合力氏が車で越えてみると旅券、荷物ともチェックなしだった。

 

外交、防衛以外の自治権を持つジブラルタル自治政府は、法人税の優遇などで英国の金融、保険、オンラインのカジノ会社などを呼び込んでいて、英国の1人当たり国内総生産が約4万ドルであるのに対し、ここでは、その倍以上。

 

住民はスペイン、イタリア系など多様で、法制度やビジネス慣習は英国式だが、温暖な気候のもと、豊かな食事で人生を楽しむ。

 

市内を走る2階建てバスは左ハンドルだ。スペインとの共同主権案には住民の9割以上が反対する一方、国民投票の際には96%がEU残留に投じた

 

ジブラルタル人は、原則と実利の絶妙なバランスを保ち、ピカード首席閣僚がいう「地中海的な英国人」なのだろう石合力氏は指摘する

 

英国の「EUからの合意なしの離脱」が現実味を帯びるなか、当地ジブラルタルの事情から学ぶ点があるとすれば、違いにこだわるより、互いの利益を実現するための方策を優先させることだろうかと、石合力氏はいう。

 

英首相府とも緊密に連絡をとる首席閣僚ピカード氏は、EUとの交渉の行方「英国とEUは主要部分で合意に近づいている。互いの努力と善意があれば、相違を埋めることは可能だ。ニュースにはならなくなるかもしれないが、『EUからの合意なしの離脱』は実際には起きないと思う」見るという。

 

英国政府は石合力氏のいうジブラルタルの「地中海的な英国人」に学んで、「EUからの合意なしの離脱」を避けることができるだろうか。

 

 

 

 






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Last updated  2018.09.03 18:21:07
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