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2017.06.27
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カテゴリ:カテゴリ未分類

異変は、彼女が起き上がれない状態になって居て、

左半身が麻痺して、言葉もやっと話す事が出来る状態に

なっていたのである。

 

私は慌てて病院に連れて行ったが、その時は完全に意識不明の

状態であり、色々検査したが原因が分からず、各科をたらい回しで

最終的に脳腫瘍と診断され、腫瘍部分が大きくなって脳を圧迫して

昏睡状態になっているとの事であった。

 

この事は50年近く前の事であり、現在の様に医学も発達して居ない

時代であり、脳腫瘍も珍しかったのと、研究段階だったと思う。

 

それは彼女の死後に、入院していた大学病院から

解剖させてくれないかとの要請があったくらいだから、

まだ、研究段階であったのだろう。

 

私は彼女が、これ以上傷つけられるのが耐えられなかったので

解剖は断った。

 

彼女の死の1年前に、彼女の母親が亡くなっている。

本当に不思議な物で、彼女が亡くなった1年前であり、

その次の年に、彼女と新年に初詣に行った時に

今でも忘れないが「前の年に親族が死んだ人は、初詣をしない方が

いいと、亡くなった人が呼びに来ると言われているよ」と

彼女が言ったのである。

 

私は「迷信だよ」と強引に初詣をしたのであるが、

それが気になっていた。

あの時、彼女の言う事を聞いていたらと思ったりもしたが

その時は、まだ彼女とは結ばれていない時であったし、

私自身は、その様な事を聞いた事がなったので、

その様に言ったのである。

 

私は彼女の病床で一睡もしないで、彼女の手を握りながら

彼女の名前を叫んでいた。

 

彼女は昏睡状態であったが、多少であるが握り返して来たと

思われる行動が見られたので、私は希望を持ったのであるが

手術が8時間以上かかり、最終的には脳の危険な部分に

腫瘍があり、再手術となった。

 

医者からは、「その部分が採れても、植物人間となるでしょうと」

言われたが、何とか助かってほしいので、

再手術をお願いしたのである。

 

だが、最終的には無理であり、再手術は1時間もかからないで

終わって、医者から最後通告が出された。

 

私は彼女と住んでいた部屋に戻り、大声で泣きながら

彼女の名前を叫んでいた。

私が男として泣いたのは、母の死んだ時と、彼女が死を宣告された

時だけであろう。

 

その頃、私は日記を書いていたので、自分の日記を開いて見たら

彼女が左半身麻痺を起こした時に、書いたのであろう私に対する

気持ちが2ページ渡り書かれていた。

 

それを読んだ私は、彼女の事を助けられなかった自分を責めた。

彼女との生活の中で、私は海外に行きたいと思って自分なりに

外国語を学んでいたのであり、彼女の文面には、「私の事は構わないから

海外に行ってね」という文面もあり(詳細は省くが)、

なお幾度も「愛している」と書かれていたのである。

 

最終的に彼女は息を引き取ったが、私の心の中からは消える事は

なかったのである。

 

私が葬儀を出し、病院代も私自身が払う事で、彼女の後を

追う事が出来なかった。

これも彼女の願いだったのかもと、今、思えば考えられる。

 

それからの私は、彼女を忘れる為に仕事に没頭して

それまでの病院代から葬儀代まで払い、位牌だけは自分が

持っていたのである。

 

続きは明日。






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Last updated  2017.06.27 07:21:16
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