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2009.07.20
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カテゴリ:洋画・アクション
クローバーフィールド

2008年4月公開
監督:マット・リーヴス
製作費:2500万ドル


 『ミッション:インポッシブル3』の監督・脚本を務めたJ・J・エイブラムス製作による、SF・モンスターパニック映画。
 日本の怪獣映画へのオマージュが、随所にみられることで話題に。

 全編が家庭用カムコーダで撮影された映像という設定になっており、手ブレなどにより画面が激しく揺れるため、海外の劇場では酔いに注意する旨の注意書きが張り出された。



[簡単なあらすじ]
 日本に栄転赴任が決まったロブを祝うため、兄ジェイソンとその恋人リリーはサプライズパーティを企画した。
 自分のために、大勢集まってくれた友人たちに感謝するロブ。
 だが、お互い想いを寄せ合いながらも、彼の単身赴任で微妙な関係となっていたベスとは、うまく言葉を交わせずにいた。

 そのような時、突然轟音が鳴り響き、ビルを大きな揺れが襲う。
 慌てて外へ出た彼らの目の前で、爆発炎上するマンハッタンの高層ビル群。
 続いて、凄まじい勢いで彼らの元へ落下してきたのは、無惨にも破壊された自由の女神の首であった……。
 爆音と悲鳴が錯綜する大パニックの中、彼らはビルの合間に見え隠れする巨大な“何か”から必死に逃げようとするのだが――



 ローマ字で、“HAKAISHA”なんて胡散臭いものがついているため、その辺にゴロゴロあるような安易なモンスター映画かと甘くみてしまいがちですが、ちょっとお待ちを。
 実はこの映画、タイトルに反してかなりのいいできです。

 アメリカのテレビドラマシリーズ、『エイリアス』『LOST』を手がけて注目を浴び、トム・クルーズに抜擢された『M:I:3』によって映画監督としても成功をおさめたクリエイター、J・J・エイブラムスが心血を注ぎ込んで製作した本作。
 公開前の徹底した情報規制や、『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』のように全編カムコーダ(家庭用ハンディカメラ)で撮影した(ように見える)映像を使用するなど、意欲に満ちた野心作です。

 SF・ファンタジー・ホラー映画の優秀な作品に送られるサターン賞の、2007年度SF映画賞受賞作でもあります。



 物語は、アメリカ国防総省が記録映像として保管している、一本のビデオテープの再生シーンからスタート。
 そこに映っているのはビデオカメラの持ち主、ロブのプライベート映像。
 やがて、ロブのサプライズパーティが始まるものの、ロブとベスのギクシャクとした雰囲気から、パーティ会場に微妙な空気が流れ始めたところで、突然の轟音。

 外に出た彼らを待ち受けていたのは、高層ビル群が無惨にも破壊されていく姿。

花火かと思うほどの大爆発

 このパーティシーンがやや長くて退屈なんですが、その分本当に素人が撮ったプライベート映像のようで現実感があり、突如として始まった摩天楼の破壊が、現実の延長線上のできごとのように感じられて、相当怖いです。
 丁度、自分が友人宅で食事を楽しんでいた時に、突然、見慣れた自分たちの街が、謎の現象によって破壊されていく現場に遭遇してしまったかのような臨場感。

 しかも、彼らのすぐ間近に吹っ飛んできたのは、なんと自由の女神の首。

これは恐い……

 あまりのできごとにビビりながらも、携帯のカメラ機能で写真を撮る人々の姿が、リアルだけど笑えます(笑)
 自分もこの場にいたら、撮ろうとするかも。


 そして、ビルの陰に時折り姿を見せる、この大破壊の元凶と思われる、正体不明の巨大な“何か”。

緑色をした謎の巨大な物体……

 緑色のような灰色のような、見たこともない異形の姿が、チラリチラリとしか見えないことが、一層恐怖心を煽ります。
 あくまで一般人である彼らには、それが一体なんなのか知るすべもなく。
 できることといえば、落下してくるビルの破片や爆風から、逃げ惑うことのみ。
 視聴者にいたっては、わずかにビデオカメラに映った映像からでしか状況を判断することができないため、ドキドキ感はいやが応にも膨れ上がっていきます。


マリーナは完全に巻き込まれ損 かわいそうに……

 この、“映画の中心にいながらも、一般人という無力な存在であるためになすすべもない”、という設定は、スピルバーグの『宇宙戦争』にも似ていますね。
 物語全体を大局的な視点から俯瞰して見るのではなく、怪物の足元を逃げ惑う個人の目線から見る、という設定は今までの怪獣映画にはなかったものだけに、斬新で残酷で非常に面白かった。
 なにが起こっているのか分からない、という情報の途絶も、情報過多の現在に慣れきっている身としては相当怖い。



 そして、この映画の、真の主人公ともいえる“何か”。
 (劇中、名称は未登場。正体も含めてまったく謎の存在。当ブログでも、画像は敢えて伏せさせてもらいます(笑))

 アメリカのモンスターパニック映画といえば『エイリアン』や『プレデター』などのように、人型サイズ(大きくても数メートル)のものが多いですが、『クローバーフィールド』に登場するモンスターは摩天楼の超高層ビル群に匹敵する、超巨体の持ち主。

 それもそのはず、実はこの映画、J・J・エイブラムスが来日したおりに、巨大怪獣の玩具が売られているのを目にしたことからヒントを得て作られたということ。
 日本ではお馴染みの、ビル大の大きさの怪獣が参考にされているんです。
 こういった日本の娯楽文化が、世界に影響を与えているということが、日本人としては鼻が高い思いですねー。


 そのため、なのかどうかは分からないけれど、米軍が本格的に登場してからは、若干怪獣映画っぽくなります。
 (しかし、「チーム・アメリカ」だなんだと言われつつも、こんな怪獣とまともにやりあえるのは、世界中でも米軍だけでしょうね。地球のために、頑張れアメリカ!)

 アメリカ映画のお約束、カメラマンがバカキャラなのも、少々リアリティに欠けるところかも。
 とはいえ、そもそも、こんな状況に陥ってまでカメラを撮り続けているのはどう考えてもおかしいので、その違和感をなくすためのキャラ設定なのでしょうが。


 あちこちへ逃げ回っているはずなのに、行く先々にモンスターがいるのも不思議……、
 とも思ったんですが、これはどうやら暴れているモンスターが1体ではない可能性があるからなんだとか。
 たしかに、地上を逃げ回っているだけの一市民には、街の全体的な状況が把握できるはずもなく、モンスターが何匹いるのかも分からなくて当然なんですよね。
 この辺も、非常にリアルに作りこまれていていい感じ。
 実際、現実にこんな状況に追い込まれたら、と考えるとゾッとします……。



 そして、強烈な余韻を残したままテープ(物語)は終了。
 え? こんな終わり方でいいの? という、最後まで斬新な結末。
 自分は全然ありだと思いますが、納得いかないという人もでてしまうかも……?

 スタッフロールで流れるエンディングテーマも、ゴジラ映画を彷彿とさせる曲調の曲で、最後まで日本の怪獣映画へのオマージュが込められておりました。



 注意書きが出るほど揺れが激しい映像なので、酔ってしまう人もいそうですが、日本人には馴染みの深い、怪獣映画に敬意を表して作られた作品だけに、日本人にこそ観て欲しいと思う映画でした。
 85分という短めの上映時間で、スパッと終わるのもいいです。



 **********


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J・J・エイブラムス監督作品の記事はコチラ

「ミッション:インポッシブル3」





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最終更新日  2009.10.10 11:00:52
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