相模湖へ引っ越してくる前、高齢者医療と介護情報の仕事をしていた。その時の仕事仲間で時々連絡をしあっている友人3人と、昨年末に女子会をした。「女子会というより婆さん会じゃない」と笑いあいながらホテルでランチを楽しんだ。その後、相模湖の我が家で私の作ったランチをという約束は、コロナの影響により中止になったままである。いちばん若い私が72歳で、最高齢者が74歳。「もう待っていられない」というか、そのうちの一人が入院するということもあって「待ったがきかないんだから」と、急遽集まってホテルの日本食ランチを予約した。
予約した日本食店は、結構人が入っていてほぼ8割くらいは席が埋まっていたのには驚いた。もう人は普通の外出や外食をしているのだと実感した。会うなり、先日入院した友達が高血圧の話をし、それは私にとってもいま一番の気がかりでもあったので大いに盛り上がった。まったく話題の中心は病気のことばかりだなんて、すっかり高齢者になりきってしまったようで笑える。ひとりの友人は74歳にしてある病院の看護部長で、いまだ現役でバリバリ働いているのだが、「そんなことでビクビクしなくてもいい。血圧は高くても数値は変動するのが当たり前だし、私の母なんて血圧180くらいは平気で、90歳以上も生きていた」という。私が「減塩料理に気を使い過ぎ、料理を作るのが怖くなったり、食べる楽しみがなくなった」と言うと、「そんなに気にしてたら生きてる甲斐がないでしょ。気になるのなら薬を貰って、美味しいものをたくさん食べたほうがいいよ」と、頼もしくも男前な発言で勇気づけてくれた。彼女は私の高血圧と変形性膝関節症で弱った顔をみてみたいと思って今日はきたのだという。
高血圧で入院した友達と私はすっかり気分が軽くなり、「今日は来てよかったね」と手を取り合って喜んだ。人と会って美味しいものを食べ、おしゃべりを楽しんだり、情報を分かち合うことは自分で思っていた以上に大切なことだとしみじみ思った。
そして血圧を測るたびにビクビクしたり、料理を作るたびに塩や醤油を持ってドキドキする自分のビビリに今更ながら驚いたり、笑ったりしている今日この頃である。
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Last updated
2020.10.14 17:00:17