昨日、息子と孫の三人で長野県安曇野のリンゴ園に行ってきた。リンゴ狩りは我が家の秋の恒例行事で、リンゴの木のオーナーになってから18年もあずみ野通いは途切れることなく続いている。3歳だった孫も今は大学生、孫娘はまだ生まれていなかった。コロナ感染で今年は中止する予定だったが、「空気がきれいなリンゴ園にはコロナウイルスもいないから、一年に一度くらいは顔を見せてくれよ」という、80近い園主のお誘いを受けてでかけることにした。リンゴケースの返却もあるし、移動は息子の自動車なので大丈夫と、思いがけない遠出になった。
11月とは思えないような温かさであったが、途中で雨が降ってきて、内心「まいったなぁ」と思っていたら、目の前に大きな虹が現れて大喜びをした。リンゴ園では雨も止み、昼食の十割の新蕎麦は特別美味しかった。めったにない機会だと思い、息子にお願いをしてそこから20分ほどの碌山美術館に連れて行ってもらった。途中で、息子が指さすのを見てみると、前を走る湘南ナンバープレートの上に「松本市在住」と書いてあった。そういえば、3月頃には東京ナンバーの車を見ると嫌な顔をされたり、石を投げられたりしたという話もあった。地方暮らしはいろいろな配慮が必要になっている。
碌山美術館はすでに紅葉の季節は終わり、小雨が降っていたが、それがかえって特別な風情を感じさせた。前に来てからすでに15年以上が経っている。その時間の重みをひしひしと感じ、再度訪れることができた喜びに「もう、いつ死んでも思い残すことはない」という気分になった。その後は、すぐ近くにある大王わさび園に行って生わさびを購入して帰ってきた。思いがけない小旅行になり、今年の幸福感マックス状態である。帰宅して、昨日から仕込んでおいたロールキャベツをメインに夕飯をし、それから三人マージャンをしたら、勝ってしまった。「こんなに親孝行とババ孝行することなんてないよ」と笑いながら帰っていった二人を見送り、慌ててリハビリ体操をした。二月のコロナ騒動以来、気がつかないまま澱んでいたもやもやした気分が吹き飛んだ素晴らしい一日だった。
明日は娘と孫娘が来てくれる予定だ。あんまり幸せ過ぎて罰が当たらないかと思ってしまう今日この頃である。
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Last updated
2020.11.21 10:05:43