ゴールデンウィークが終わったと思ったら、明日は母の日だという。つくづく日本人はお祭りごとが好きらしい。お正月から始まって2月は節分とバレンタインデイ、3月は桃の節句(ひな祭り)とホワイトデイ、4月は入学や就職のお祝い・桜の花見、5月は端午の節句(こどもの日)と母の日、6月は父の日、7月は七夕、8月はお盆、9月は敬老の日、10月になると各地では秋祭りが始まり、クリスマスまで毎月イベントのない月はない。これは消費を促すためのたくらみではないかと私は思っている。
とはいいながら、母親らしいことは何もせずにいる私にも娘や息子は毎年のように、気遣ってくれるのは申し訳ない限りである。娘は「少し早いけど今年の母の日のプレゼント」と言って、葉加瀬太郎のバイオリンコンサートチケットをとって一緒に付き合ってくれ、帰りには食事までご馳走してくれた。それでなくともいろいろと気遣ってくれ、相模湖界隈では手に入れるのが困難な調味料やお菓子、便利な台所用具などを送ってくれる。考えてみると、この先10年分くらいは既にもらっているような気がする。息子は毎年のようにウォーキングシューズを買ってくれる。40歳でウォーキングを始めたときには靴を用意したが、それ以来、自分で買った覚えはない。35年間もである。まったく頭が上がらない。
昨夜の10時過ぎ、入浴中に玄関のチャイムが鳴った。「こんな遅い時間に訪ねてくる人がいるのかしら?」と気になりつつ、シャンプー中で濡れたままで出る訳にもいかず、空耳だったかもしれないと思ってそのままお入浴を続けた。20分後にお風呂を出て玄関をみたが変化はなかったので、気のせいだったのかと思ったらリビングのテレビの前にきれいな鉢植えの花が置かれていた。息子からラインで「早いけど母の日の花を置いておきます。お風呂に入るときは窓のカギをかけた方がいいと思います」とあった。お礼とともに、「ちょっと声をかけてくれればよかったのに」とラインを送ったら、「油断して風呂上りにあられもない格好で出てこられてもと思い、そのまま帰りました」と返信があった。連絡もせずにいきなり来る息子も息子だが、独り暮らしの気楽さからパジャマも着ないで風呂場から出てくる自分の姿を想像して笑ってしまった。
娘は事前の通知もなくいきなり訪ねてくることはめったにないが、息子の家族は息子も、嫁も、孫たちも突然現れることがままある。明るいうちならなんの問題もないが、今回は夜10時を過ぎていたからビビってしまった。土曜日も日曜日も忙しくて来れなかったのだろう。びっくりはしたけれど、ちょっと早い幸せな母の日でした。
お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2024.05.11 10:32:43