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テーマ:今日の出来事(292089)
カテゴリ:物の見方考え方
テレビ朝日の昼ワイドで、ライブドアの堀江前社長は学生時代の論文のテーマとして「新興宗教とインターネット」に取り組んでいたとのこと。
彼の東大時代ということは、年齢から計算すると1991~93年頃のことであり、まさに幸福の科学、オウム真理教、統一教会、コスモメイト、阿含宗や法の華などの新興宗教が台頭し世間の注目を浴びていた時代である。ちなみに麻原逮捕が95年である。 それも、これらの新興宗教が布教の手段としてAVやネットなどニューメディアに着目していた時代である。例えば、パソコン通信による情報提供やチャット、電話ダイヤルQ2による法話など番組サービス、ファックスによる祈願の受付け、講演などのビデオやCD制作、衛星放送番組の提供、行事や講演の衛星中継、海外のテレビ番組提供、派手なイベント開催によるマスコミ報道化などである。いわば、古い手法に捉われず宗教事業を急拡大しようとの動きであった。 したがって、先端のITに関わっていた若い堀江氏が新興宗教に興味をもったことは容易に想像できるし、論文に記すためにかなり宗教団体の活動内容を調べていたはずであるし、パソコン関係の仕事を介して周囲に宗教関係者の姿があったかも知れない。 実は余輩も、この頃に広告を通して4つほどの宗教団体に関わり、2教祖に会って話したこともある。また広告専門誌に宗教戦略について連載を執筆したことがある。これらの経験から堀江氏と新興宗教教祖との類似性を最近感じ始めていたところである。 例えば、一貫して会社のブランドとして代表自らを売り出すという一連のカリスマ化戦略にを採っているが、彼の教祖たちもマスコミに登場したり、番組に出演して露わに知名度を高めようとした時代であった。ついには放送局自体を所有しようとの彼のニッポン放送事件にまで至っている。 当然、メールやブログを駆使してのフアンづくりや社員への愛社精神の醸成などはお手のものであった。 また、彼の若い頃の飾らぬ長髪の風貌は麻原彰晃である。選挙に出馬したのも麻原と共通している。それは日本を支配するための野望と妄想であったかも知れない。 さらに、教祖のパワーが込められたアクセサリーなどのブランドグッズと同じような性格の健康食品などのホリエモングッズが販売されていることも類似性のひとつであるし、彼の自家用機や宇宙有人飛行計画のようなこけおどしも、信者を驚愕させるために新興教祖が発想する理想郷建設などに近い。そういえば、ヘリコプターを購入したり、宇宙船アポロを購入して展示していた教祖いた。 大きな機軸としては、教団がそうであるように複合事業体の拡大路線がある。現代の大本山たる六本木ヒルズに居を構えて、これら事業総体の急速な拡大を目にすれば、万能の神がかり的な壮挙として映り、信奉せずにはおれない若者が増えたのもうなづける。疑惑の総合デパートであったにもかかわらず。 「こんなに信者が増えているのは」という驚きが入信のきっかけになったと同じように、「こんなに時価総額が上がっているのは」「こんな巨万の富を持っているのは」やはり秀逸さの現れだと信じてしまう人が多いのは何時の時代を同じであろう。この救いの神に付いて行こう、身を任せよう、賭けて見ようとホリエモン信者がどんどん増えていったわけである。 結局、この規模の拡大のために偽装、粉飾を行ない社会を欺いて逮捕された堀江。彼は、信者を弄び詐欺罪で実刑を受けたある教祖の哀れな姿と重なって見えてくる。むなしい虚構に振り回されたものだし、それを持て囃し煽ったのがマスコミで、もてあそばれて煽りを喰ったのが一般の人々である、銘記すべき。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2006年01月26日 18時21分08秒
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