昨日は新入三人を誘っての7時過ぎからの夜宴であったが、今宵は5時からの桜下独酌となった。
場所は西宮・夙川沿いで、阪急夙川駅で降りて2kmはあろうかという長い桜堤を北に向かって歩き、苦楽園口駅から電車で夙川駅に戻るというコースとなった。
当地の桜については、桜守として知られる笹部信太郎博士が管理指導を行なった結果、約1,600本の染井吉野が両岸に見事に咲き続けているのである。
また、この夙川の伏流水が西宮の宮水として湧きいずり、灘の酒に使われているのだから、酒飲みにはありがたい川と言わねばならない。
途中のベンチでコンビニの寿司弁当(348円)を肴に丹波の純米吟醸生酒「小鼓」300ml(549円)を飲食。昨今、デパートで3千円以上もする料亭の高級な花見弁当が売れるというから、それに比べれば質素この上ない。
しかし、大阪落語「貧乏花見」という演目においては、長屋の住民が花見にカマボコの代りに釜底のおこげ、卵焼きの代りにたくあんといった具合に家の残り物のオカズを持ち寄って、酒はなくても「茶か盛り」でドンチャン騒ぎし、「ゲンがええで、酒柱が立ったがな」など貧乏を笑い飛ばす。これに比べれば、余輩の桜下独酌は贅沢三昧だ。
暮れゆくにまかせて独酌花の下
川の辺を辿れど尽きぬ花や宴
花明かりコンビニ弁当純米酒