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カテゴリ:酒の詩歌
今日は東京下町を愛した小説家、劇作家、そして俳人である久保田万太郎の46回目の命日。
劇団文学座を結成し、師と仰ぐ泉鏡花の『歌行燈』や谷崎『春琴抄』の劇化も行なっている。 万太郎の酒の句を拾ってみると、熱燗におでん、湯豆腐が似つかわしいようで、人生の枯れた味わいが漂ってくる。とくに、「湯豆腐やいのちのはてのうすあかり」は老境にあって光明をほのかに見ている感じで、よく知られた佳句である。 飲めるだけのめたるころのおでんかな 熱燗やかがめたる背にすがる老い 熱燗や状書きさしてとりあへず 夏痩やほのぼの酔へる指の先 秋袷(あわせ)酔ふとしもなく酔ひにけり 湯豆腐やいのちのはてのうすあかり お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2009年05月06日 23時32分23秒
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