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カテゴリ:仙禽・而今・くどき上手・山間
まずはレビューから。
正雪 純米吟醸 別撰 山影純悦07 1800ml 【正雪 純米吟醸山影純悦秋ラベル】 開封時から素晴らしい甘い香りが立ちこめる。 含み香は芳醇な熟れた果実香。味わいも含み香から連想される通りの芳醇な甘味。中盤以降は絶妙な渋酸で甘味を相殺し、きれいにフェードアウト。 開封初日はアルコール感があったけど三日で消え、更に熟れた果実感が増していく。 うーん、まいった。これはいいですよ。去年飲んだ印象よりも旨味が乗っていて、これはなんというか、そう、熟したという表現が最もあうかな。期待通りざりがに好みの素晴らしいお酒でした。 【十四代 純米吟醸龍の落とし子生詰】 どうでもいいことだけど今年から出荷年月日の日がなくなり07.07という表記に変わったんだね。槽垂れは少々好みではなかったけどしずく18BYが素晴らしかったので期待。 開封時は吟醸香と一緒に槽垂れを思い出す少々こもった香りあり。 含み香は他のラインナップにはない、なんというか特徴的な吟醸香。そういえば去年の龍の落とし子にもこれがあったような。心配してたこもった香りはなし。 味わいは十四代らしい甘味を主体としながらも五味のバランスが取れた素晴らしいもの。この辺はさすがですね。 こちらも初日は含み香が気になったものの数日でなじんだのか気にならなくなり、味も乗ってきてかなりいい酒に。 十四代の純米吟醸火入れではこちらが最も安いけどCPを考えると龍の落とし子が一番好みかも。まあ現状では十四代のCPは甚だ意味のないものなんだけども。 しっかし十四代は槽垂れと火入れがどうしてこんなにも違うのだろう。もしかして生用と火入れ用とで仕込みを変えてるのかなあ。いくらざりがにの味覚があてにならないとはいえ全く同一性が見いだせない。 ここはやはり槽垂れと飲み比べするしかない!!ということで実は槽垂れも一本残してあるのでそのうち飲み比べしようと思います。 それにしても素晴らしいのは正雪ですよ。裏ラベルを見るに生のまま熟成させ絶妙なタイミングで火入れをし、更に熟成させて今出荷しているとのこと。 まさにこれぞ「秋あがり」ではないでしょうか。春の生もかなり美味しかったけど秋ラベルもまた方向性は同一ながら旨味の力点の動かし方が絶妙で本当に素晴らしい酒になっている。秋あがりやひやおろしはこうあるべき、という手本のような酒だと思います。 そもそも秋あがりやひやおろしは元々新酒の硬さが一夏を超すことでまろやかになり、旨味が増したからこれら固有の名前がつきました。決して「ひやおろし」というシールを張りたいからではないはず。 ひやおろしは「手段」であって「目的」ではない。当たり前のことを再認識したざりがにでした。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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