2018/09/21(金)11:50
医療言葉
少々古い話で恐縮ですが、こんな人気クイズ番組がありましたね。
「クイズ、タァ~イムショック!」と田宮二郎が言うと、時計の秒針がコチコチと動き出し、次々に問題が出題されていくというクイズ番組。
この「ショック」という言葉を私たちは日常何気なく使用していますが、本来の意味は「血圧が下がり、生命の危険がある状態」を指すときに使用する医療言葉なんだそうです。ご存知でしたか?
「えぇ~!ホント!?知らなかった!ショック!!」
と思わず口走った方多いと思いますが、皆さん別段生命に危険のある状態ではありませんよね。
国立国語研究所が表した「病院の言葉を分かりやすく 工夫の提案」という一風変わった本をのぞき見してみたら、これが結構面白い。全国の医療関係者からも注文が殺到しているということです。
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それでは私たちが普段耳にする医療言葉を具体的に見ていきましょう。
まず「腫瘍」。
お医者さんにかかり、先生から「ちょっと腫瘍がありますから、念のため検査しておきましょう」なんて言われたら、それこそ「ショック」でへこんじゃいますが、この「腫瘍」という言葉、本来は単に「細胞が異常に増えてかたまりになったもの」を指すだけなのだそうです。ところが言われた方は大変です。「先生!本当のことを言ってください。がんなんでしょ!?」になっちゃう。
次に「頓服(とんぷく)」
少々ご年配の世代であるならなお更そうでしょうが、これって「熱冷まし」のことだと何の疑いもなくそう思い込んでいますよね。実は、「症状が出たときに薬を飲むこと」なんだそうで、だから胃薬を飲んでも頓服。
医者から「胃腸がちょっと弱ってますから、消化薬頓服しましょう」なんて言われたら、私なんかだったら、「・・・!?!?」となって、それこそ熱が出ちゃいそうです。「先生、頓服を頓服してください。。。」になっちゃう。(笑!
最後は、「メタボリックシンドローム」。
最近は本当に「メタボ」「メタボ」ってうるさいことです。実のところこの言葉には、私も非常に身につまされるものがありまして。思わず息を吸い込んで腹を引っ込めてみたりして。(苦笑!
でも本来の意味は思っている以上に医学的に重篤な体の状態を指す言葉なのです。「内臓に脂肪がたまることにより、様々な病気をひき起こしてしまう状態」・・・ショック! (笑!
せめて毎日散歩でもして、「ショック」なんて誤った使い方をしなくてもいいように努力したいものだと思います。
・・・あっ、今「散歩」と言いましたが、実はこの「散歩」も元は医療言葉だったてことご存知でしょうか。こちらは奈良時代、聖武天皇の御代まで遡ることになります。
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