CarlZeissから『ZKマウントからの正式な撤退』がアナウンスされました。
桜上水的にはこの判断は『致し方なし』だと思います。 売れない、と言うのは第一の理由だと思いますがその第一の理由を形作っているのは他ならぬPENTAXレンズの『個性』だからです。 PENTAXと言うとコアなファンが大変多いメーカー(少なくとも今現在、ファンに支えられていると言っても過言ではないメーカーはPENTAXとOLYMPUS、それとRICOHです)ですが、ネットなどで意見を拾ってみるとその大多数が”先進的なメカニック”ではなく”レンズの味”に惹かれてPENTAXを購入していることがわかります。むしろ先進技術などではNikon、キヤノンにすっかりリードを開けられていますが『自分たちが得意な技術をじっくりと熟成して自社製品に搭載する』ことではPENTAXは前述した二社以上に長けています(さしずめ世界バイク選手権に於けるDUCATIのような立ち居地でしょうか)。その証拠が645Dなわけです。 この方向性はレンズにも言えまして、安っぽい外観の割に何でこんなに写るのかが不思議なほど性能のいいFA35mmF2.8やFA50mmF1.4、PENTAXが社運をかけて開発したんじゃないかと思わせるほど高品位なFA43mmLIMITEDやFA77mmLIMITEDは『レンズのPENTAX』の面目躍如です。 桜上水自身C/YCarlZeissとPENTAXユーザーなので撮り比べることが有るんですがCONTAXが油彩ならさしずめPENTAXは水彩です。どっしりとした色合いで線の全くない油彩的な絵造りをするCarlZeissと、最初に線ありきで軽やかに絵造りをするPENTAXレンズは全く方向性が違います。要はPENTAXファンはPENTAXレンズが好きだからPENTAXを使い続けるのであって、そこに他社製のレンズが割り込む隙がないのです。 ZEISSとしてはそれがようやく判ったんでしょう。描写的には未完成品とも言えるキヤノンレンズや非常に日本人好みの堅実な絵造りをするNikkorにはまだ入る余地が有るけれどもPENTAXにはないと判断したのでしょう。 実際、絶対的販売数=ユーザーの数でもNikonやキヤノンに幅を開けられていますしね。 桜上水としてはZEISSに負けないような個性的なレンズをPENTAXが出すことに期待しています。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2010/09/26 03:50:20 PM
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