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新 緑仙の日々是好日

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R.咲くや姫

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2011.07.22
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カテゴリ:物書き
「龍の伝説」
龍神様は
何んの神様でしょう?
龍は、
「水の神」「空の神」
「天地を繋ぐ神」と
云われる。
「龍」は勿論、架空の生き物とされているが、
アジアとヨーロッパでは少々形が違う。
ドラゴンは翼も大きく、翼を持つ恐竜が進化すれば
存在するかも知れないと思うこともある。
しかし、中国や日本の龍には大きな翼は無くとも
天空を翔る。恐竜からの進化は考えにくい。
アジア圏の神社仏閣に描かれたり彫られている龍は
空、海、湖、沼、池、淵など「水」と関係するところに現れる。
ヨーロッパのドラゴンは、全てが「水」と、
関連がある訳ではない。

この事を知ったのは、ちょうど「京都議定書」
が話題になった頃で、京都で開催された
「水のシンポジューム」に
出席した時だった。
その折りに何処かの偉い教授が「水」に関連することで
「世界の竜の話」を取り上げたのを切っ掛けとして私は
「龍」に興味を持った。
「龍伝説」は国内だけでも数え切れないほど語り継がれている。

龍は、水を司る神であり天地を繋ぐ雨を降らせる。
21世紀になった今でも「水」は「天」からの「貰い水」である。
「水」が無ければ、ほとんどの生物は死んで
しまう。
水は、天から降り注ぎ地上の森に蓄えられる。
森から何年も掛かって水は雫からだんだんと太く大きくなり
その流れを川と呼び、そして川から海へと流れて行く。
海へと流れ着いた水は、又、上昇気流で天空に帰り、
雲を呼び雨が降る。
これの繰り返しであるがその水が溜まった場所、
湖や池などの近くや川の河口に人々が住み暮らし、
やがて「自然信仰心」と相俟って「龍神様」の伝説が生まれる。
そこで、今回はいつもと趣向を変えて、
私が好きな、とある「龍伝説」を書いてみる。


…高い山々が連なる遠い遠い小さな村はある時
「日照り神」に襲われた。
村では、作物は実らず、疫病も増えた。
村はずれの森の奥には「龍臥淵」と云う小さな沼地が有り、
此処の水は、どんな病いにも効き、どんな日照りでも
枯れない水であった。
村人は挙ってその水を汲み上げ急場を凌いだ。
淵の水は使い果たされ淵は、焦げ茶色の泥だけが残った。

天に住まいする優しい龍は、村人たちが一所懸命に
村を立て直し田畑を耕しているのを見るために、
龍臥淵に立ち寄った。
しかし、水は無く、汚泥だけが暗く淀んでいるのを見た。
これでは、いずれ又、村人が困るだろうと、
ほんの少し水滴のような涙を落とした。
その涙は汚泥に沈んでいた蓮の花の女神に命を与えた。
すると、蓮の花の女神は涙で出来た泉に細い足で
やっと立ち上がり花恥じらう乙女の姿で龍の前に立った。
龍は、蓮の女神の美しさに魅せられその花びらの身体を愛おしんだ。
蓮の花の女神も龍を恋い慕うようになった。
少しの湧き水で二人が逢える様に龍は、
自分の身体を小さくして蓮の葉の上で暮らせるように姿を変えた。
しかし、蓮の花の女神は、十日足らずでその美しさを失ってしまい、
又、暗い汚泥の中に沈んでしまうと云う。
龍は、天空に帰らず、蓮の葉の上で
蓮の花の女神を抱いて枯れゆくその肢体を見つめては泣いていた。
そんな光景を垣間みた村人たちは、
なんとか蓮の花の女神が枯れない様に
龍が悲しまないようにと考えた。
龍臥淵の水のお陰で助かった村である。
この水で稲も育ち、新しい子どもも生まれ、
淵の神様に心を込めて作った酒も
やっと献上出来ると云うのに肝心の龍の神様が
悲しんでおいでになる。
なんとか龍の神様のお悲しみを和らげたいと願っていた。
ある夜の事、村人の一人が蓮の花の女神の抜け殻とも云うべき、
花びらを一枚、淵の側で拾って家に戻った。
そのまだ全部は色褪せていない花びらに今年の新酒を注ぎ、
蓮の葉の上に置き、蓮の女神の永遠を祈った。
酒を注がれた花びらは空に浮かび、
泣き暮れる龍の前にふわっと降りた。
龍は、その花びらの中の酒を口に含み、蓮の女神の身体を拭った。
女神の乳房の桜貝のように淡い乳首は固くなり結実し、
龍の口の中に残った。
されど、その美しかった身体は黒く枯れて、泥の中に沈んで行った。
龍は、天地を繋ぐため、天翔る。
女神を失った龍の涙が嵐を起したが、
村人達は龍の悲しみとしてとらえ、ここに「龍神様」を祀った。
やがて、雪が降り、泥の沼地を白く化粧した。
その白い雪の肌の間に小さな実が一つ埋まっていた。
次の夏に一本の蓮の花が咲いた。
ほんの少ししかない水と泥の中から
それは、美しい花が咲いた。
村人は蓮の花の女神の復活を喜び祭りをし、
篝火を天高く焚くと、天空は俄にかき曇り
、雨と風と共に、龍が舞い降りて来た。
龍が、一滴の水を蓮の花に垂らすと、
一瞬にして女神は蘇り、龍に抱きかかえられ天上へと
昇って行き、雨が恵みの雨が村と淵に喜雨として降った。
淵は又、枯れない水でいっぱいになり、
草木も一斉に生い茂り、雨が上がって、
残った蓮の花を見ると、いくつも実を付けていたと云う。
村人たちは、その蓮の実を大切に保管し、
毎年、花を咲かせ、実を残し、根を食し、丈夫な手足で村を守ったと云う……
2000年も前の伝承であり、その蓮の花は、現代になって発掘され、
「古代蓮」として全国各地で美しい花を咲かせている。私がこの伝説が
好きな理由は、龍神の優しさと龍と村人との絆を感じるからである。

大抵は、「龍神様のお怒りに触れる」「龍の逆鱗」と
怖い感じのする龍であるが、
なんと寛容で慈愛に満ちているのだろうと思うからである。
因に、「蛇伝説」と「龍伝説」は似通ったところが多い。
それは、蛇も龍と同じような役割を
担っていると考えられているからであろう。


蓮2


蓮


余談:
「蓮を用いて飲むお酒いろいろ」

荷葉杯(かようはい)
ハスの葉で飲むお酒

碧筒杯(へきとうはい)
ハスの葉と茎から通して飲むお酒

象鼻杯(ぞうびはい)
蓮の葉にお酒を注いで、その茎の切り口から酒を飲む

詳しくはwebで調べて下さい(笑)






















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Last updated  2011.07.23 01:07:49
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