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カテゴリ:緑仙の日々是好日
年忌法要などの際に お墓の後ろにたてる細長い板で 「卒塔婆」「塔婆」と言う。 これは、古代インドのサンスクリット語の 「ストゥーパ」を中国語に音写したものである。 私の母方は「お寺」に親戚が何軒かあり、 幼い頃からずっと「おとうば」と聞かされていて 30歳ぐらいまでは、卒塔婆との区別が つかなかった。 父が亡くなってから毎年、お盆には 戒名が記された「卒塔婆」を菩提寺に 受け取りに出向き、お墓に新しい卒塔婆を 立てて来る。 しかし、今年は震災で墓所が被害に遭い 卒塔婆立てが曲がったり、倒れたり、抜けたり 折れたりしたので古い卒塔婆は取り除かれていた。 たった1本だけ新しい塔婆を立てると 複雑な気持ちになる。 どこのお墓も大半そうだから、仕方がない。 墓石の修理や壊れた石灯籠などが 片付いていない墓所もまだまだある。 お寺やお坊さんの役目が理解出来た?‥ とも言えよう‥ 信心などしていなくても 日頃、お墓参りなどしていない人も いろいろと考える夏である。 そして、 来月は「お彼岸」‥ 彼の岸に行けた方々はまだ良いのかも知れない。 さまよい此岸に迷う魂は どうやって救ったらよいのだろうか‥ 卒塔婆が風に吹かれてカタカタと音を出した。 今日も猛暑日‥しかし、水田を渡る風は 稲穂を揺らし黄金色に成るのを 待っているかのようであった。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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