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カテゴリ:物書き
これはもはや ある種の伝染病と言っても過言ではないかも知れない。 その伝染力は凄まじい勢いで中高年層にまで広がっている。 それは 「あいまい言葉」でる。 「あいまい言葉」とは、具体的にどういった表現がなされているのだろう。 ⓵断定を避けた形 「~とか・~的・~っぽい・~かも・~みたいな・~って感じ・~じゃないですか」などがある。 ⓶相手を否定しない形 「~っていうか」という表現である。 これは、 相手の意見を完全に否定せずに 相手との対立を避けるために特に若者が無意識に使用している。 しかし、人間関係が希薄化している若者ならいざ知らず 30代、40代、50代の中高年層にも年々広がりが見えている。 17~8年程、前だったろうか? とある飲食店の50代ぐらいのオバさんが こういった「あいまい言葉」を盛んに使っていた。 私はその時は30代だったがとても違和感を感じた。 「〇〇さんが言ったじゃないですか〜」 「お荷物のほうここに置いて下さい。」 「一万円からお預かりしますね。」 イイ年をして「お客様」への言葉遣いも出来ないかと 何度も思ったが年上の人だったのでその時は私も何も言えなかった。 敬語が使えない‥ いやそうではなく、その人は、敬語を知らずに生きてきてしまったのかも知れない。 敬語は元々「相手と距離をおく」言葉であるが あいまい言葉も「相手と距離をおく」言葉とも思える。 もしかしたら、 今の「あいまい言葉」は敬語の代用品として使われているとも言える。 若者20代までの親の年齢は40代と仮定して 親が子どもの時代から「あいまい言葉」が流行始めたことになる。 中高年層にも現在の冷めた人間関係が現れていると思う。 (困った大きな問題である。大人や親がそうなら子どもも人間関係が 希薄になる可能性が高くなるのは当然のような気がする。) 日本人は昔から「あいまい」を好み、 そこから日本独自の文学や芸術が生まれてきた。 はっきり「Yes No」を言わない日本古来の言葉の文化である。 とは云え、今の「あいまい言葉」は日本人の語彙力を低下させ、 そしてその人を安っぽくさせてしまう傾向が強い。 他にも耳を塞ぎたくなるような言葉がいたるところに増殖している。 例えば、ある名称を短く仲間内でしか分らないような言葉や 隠語のような言葉が一般人にも多く、飛び交っている状況である。 日本語の表現は複雑だからこそ、美しい言葉が在る事を 知って頂きたい。 にほんブログ村 にほんブログ村 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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