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営業マンの備忘録

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2012年12月22日
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カテゴリ:ピアノ
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内匠慧 東京デビューホームコンサート(2012/12/22(土)、23(日)個人宅) 
東京都大田区某所
13時開場 14時開演

◆プログラムA(12月22日)◆
J.S. バッハ  イタリア協奏曲 ヘ長調
C. ヴァイン   ソナタ第1番(1990)
ジョン・ケージ  ある風景の中で
チャイコフスキー/プレトニョフ 「くるみ割り人形」
S. ラフマニノフ    コレルリの主題による変奏曲
(アンコール)
グリーグ 抒情小品集 第7巻 Op. 62 - 第5番 ファントム
バラキレフ イスラメイ

◆プログラムB(12月23日)◆
ヘンデル シャコンヌ ト長調
ショパン エチュード Op.10 全曲
ババジャニアン カプリッチオ
ババジャニアン 6つの描写
S. リャプノフ 降誕祭
S. リャプノフ レズギンカ
(アンコール)
ショパン 即興曲第3番
バラキレフ イスラメイ

2012年の第8回浜松国際ピアノコンクールのファイナリストで第6位入賞ならびに最優秀日本人作品最優秀演奏賞を受賞。
ネット配信があったこともあり一躍人気が出たピアニストである。
私は浜松の3次予選にて最前列で聴かせて頂いたが、素直かつ率直な演奏スタイルが素晴らしかった。特にはヘンデル、ショパンの即興曲。
当プログラムを見てもわかるが本人は技巧的な楽曲を好んでいるようだが聴衆は彼の素朴なバロックを好み、本人はミスが多かったと反省する「ヘンデルのシャコンヌ」が実は一番心を突いた。

3歳から通うヤマハでの徹底的な基礎訓練に加え、理系的な彼の性格がよく作用し無駄な色気を出さない演奏スタイルなのかもしれない。
ホームコンサート当日の使用ピアノはFAZIOLIだったが、彼のヘンデルはどのピアノで弾いても同じ音がするのではないかと思うほどの素直さだった。
(実はこれを感じたのは、第5回浜松国際のブレハッチを聴いて以来である)

===レビュー===
プログラムAでは、実は初めて弾くバッハ。直前まで暗譜に苦しみ楽譜を見直していたようである。しかし彼のバロックはよい。
バロックに取り組み始めたのは英国留学からとのこと。
ヴァインとケージはそれぞれ解説をはさんでの演奏。
特にケージは、エアコンの音や鳥のさえずりも含めて「今」の風景なのである。それもあわせてお楽しみください、とのこと。
同じ旋律を少しずつ変化させてのバリエーション。この曲も実は暗譜に苦しんだそうである。
途中窓の外には鳥のメジロが5羽くらい飛来し、二階では3人の子供が物音を立てる。これも「今」の風景なのか。
面白い楽曲である。
くるみ割りはクリスマスプレゼント。コレルリは浜松でも弾いた得意な楽曲。
ヘトヘトのようだが拍手に促されアンコール。
最後は退出せずに大曲のイスラメイ!
大半を占める女性たちの黄色い声を浴び、うれしそうな内匠さんであった。
~ここからインタビューを通じ、3時間ほど聴衆が立ち去らない宴会に・・。
翌日演奏するヘンデルをリクエストで演奏する嬉しいハプニング。

プログラムBはエチュード2番がまずいんですよといいつつ。
ヘンデルは浜松より繰り返しを増やした好演。彼のこの演奏はオハコにした方がよいと思う。
ショパンはご自身おっしゃるとおり2番は危うかったが、彼の粒立つ音色は素晴らしいと思わせた。
後半のババジャニアン、リャプノフといったどちらかというとマイナーな楽曲も素晴らしい演奏。
特にはババジャニアンの6つの描写のような現代的な楽曲の解釈、演奏はとても素晴らしい。
クリスマスプレゼントのリャプノフはこの時期にしか弾けませんから・・・の楽曲。
アンコールは浜松でうっとり響かせた即興曲にイスラメイ。

この日も囲む会が長時間続き、実家から駆けつけたご家族を交え楽しい宴会になった・・・。

至近距離で演奏を堪能し若手ピアニストを応援するっていいじゃないですか。
そしてピアニストとの意見交換。
こういう機会が増えることを願います。





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最終更新日  2013年01月22日 14時42分30秒
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