テーマ:好きなクラシック(2282)
カテゴリ:ピアノ
奥村 愛 バイオリン・リサイタル 〜江口 玲と共に〜 開催日 2013年1月18日(金) 開演19:00 会場 ヤマハホール H列センター左 出演 奥村 愛(バイオリン) 江口 玲(ピアノ) プログラム J.S.バッハ/無伴奏バイオリンのためのソナタ 第1番 ト短調 BWV 1001 G.タルティーニ/バイオリン・ソナタ ト短調「悪魔のトリル」 P.d.サラサーテ/モーツァルトの「魔笛」による演奏会用幻想曲 Op.54 L.v.ベートーヴェン/バイオリン・ソナタ 第9番 イ長調「クロイツェル」Op.47 (アンコール) マスネ/タイスの瞑想曲 ---レビュー--- 聴衆の推定75%は男性ファン。前方センターブロックに至っては女性が3人のみ。 それもそのはず、奥村さんの艶やかなVnの音色とガチンコな表情はクールビューティー。 クラシック好きな男性ならはまらずにいられない素敵なステージ。 リニューアル後は初リサイタルという奥村さん。 決して至近距離ではないのだが弓と弦のわずかな触れ合いも感じられる距離感。 そして艶やかな彼女の名器。華のある演奏会である。 もう公演ではレパートリーを弾き尽くしてしまったので、当夜は初プログラムの演目を準備したとのこと。 ゆったりとしたテンポのバッハ無伴奏。朗々としてホールを響かせる演奏で好感。 タルティーニ、難曲の3楽章はちょっとトリルが軽く感じられ息切れを感じたか。 サラサーテは初めて聴いた曲だが魔笛の名曲オンパレードかつ演奏困難な難曲。 オペラ好きとしてはもっともっとアリアとして歌の旋律を轟かせて欲しかったか。しかし夜の女王がないのね・・。 この後半になってから江口さんの伴奏が引き立つ。 Vnの向こうに感じられる存在感、安定感、そして隙あらば攻め入る姿勢。 奥村さんも江口さんに何度も助けられたと語っていたが、江口さんに対する絶対の信頼の姿勢として奥村さんはほとんど顔を向けることがなかった。 背中で感じるその存在感を聴衆も感じることができた。 当夜のヤマハは高音が少々寂しい音だったか。もっとキラキラした美音が出るはずなのだが。 クロイツェルも同様。Vnとピアノのせめぎ合いであるこのソナタ。 戦いにたとえるなら若干江口さん有利の攻め合いだったろうか。 ここからトーク。 新潟から上京する際は銀座ヤマハがほとんどの目的地だったこと、親が九州方なので皿うどんを食べて帰ったこと。 そして当夜はすでに力尽きたので、アンコールはタイスの瞑想曲をと。 弾きなれたショートピースはとても素晴らしく、Vnの美音がホールの隅々まで響き渡るのを確認しながら奏でていたように感じた。 サイン会は奥村さんに行列。白地のCDジャケットが爽やかで清清しい。 残念なことに聴衆は江口さんを素通りしてしまう...。 自分は数少ない江口さんファンとして、黒地のLISZTのジャケットを持参。 奥村さんにもスタインウェイの上にサインを頂いた。 次回の江口さんは2月のみなとみらい。こちらも室内楽である。 伴奏の安定感。本当に素晴らしい。 ソロでたまに顔を出すやんちゃさ、細かいミスを伴奏では感じることがない。 共演者を包み込む絶大な信頼感がソリストに人気の理由だろう。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2013年01月22日 10時45分33秒
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