カテゴリ:ミステリ関連
古今東西の密室物をイラストつきで紹介している本です。
決してネタバレせずにそのトリックの不可能さ加減が説明されるので 何としても続きが読みたくなってしまいます。 私は「ローウェル城の密室」が読みたくなりました。 物語の設定からして「これはありえない」、と思ったので……。 楽しく読んでいたら、ショックを受ける文章がありました。 「昨今アメリカではコージー派と呼ばれるミステリが増殖している。刺激的にならないよう、ほんわかとした味で包んだホームドラマっぽいミステリ。あれは本格のなれの果てで、たいていは本格魂から最も遠いところで生産される小説だ。私は苦手なハードボイルドより食指が動かない。」 ガーン、色んなところで「コージーが好きです。」なんて言いまくっていたのに、そんな言い方をしなくてもいいではないですか。 コージーの定義ってほのぼのとした読後感の本ってことじゃなかったんだ、と落ち込むのも私が有栖川有栖ファンだからでしょうね。 たぶんコージーの定義ははっきりしていない、そして単にホームドラマの添え物としてミステリがあるという作品が結構あってこういう評価になるのではないでしょうか。 私は、謎解きがしっかり描かれていて、悲惨な事件を扱っていても心温まる余韻を残すミステリーが好きなので、何とかコージーを見直してほしいものです。 有栖川有栖の密室大図鑑: 有栖川有栖 ローウェル城の密室: 小森健太朗 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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