テーマ:ミステリはお好き?(1432)
カテゴリ:日本ミステリ(な行作家)
油断しました。
ちゃんとメモしていたのに、次は「解体諸因」だったのに、間違えてこの作品を先に読んでしまいました。 「謎亭論処」と書いて「めいていろんど」。やはり酩酊して推理する場面が出て来る、タックシリーズ初めての(私にとっては)短編集です。 盗まれる答案用紙の問題/見知らぬ督促状の問題/消えた上履きの問題/呼び出された婚約者の問題/懲りない無礼者の問題/閉じ込められる容疑者の問題/印字された不幸の手紙の問題/新・麦酒の家の問題 タックもタカチもボアン先輩もウサコも登場します。 時間的にはバラバラですが、ほとんどが卒業後の話です。 それぞれがバラバラに探偵役で登場したり、全員揃ったり。 4人のその後を垣間見ることができたのは、シリーズの最初から読んできて愛着があるので、うれしかったですね。 ボアン先輩が就職していたり、 驚いたことにウサコが結婚していたりします。しかも仲をとりもったのはタックらしいのです。 タカチは安槻を出ている様子、タックは怪しい仕事(?)をしているようですが、気になる2人の関係ははっきりしないままです。 私の好きなボアン先輩ですが、「新・麦酒の家の問題」の先輩には納得いかず。もう少し人を見る目がるあると思っていたのですが、恋をすると何も見えなくなってしまうんですかね。 全体に軽快な語り口ながら、人の悪意を見せつけられて落ち込んでしまう話が多かったです。 後味は悪くとも、結論にたどりつくまでの過程は、論理がしっかりしていて納得できるので、さすがだと思いました。 次々に繰り出す推理の過程に面白さがあります。 謎亭論処 : 西澤保彦 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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