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2008年10月04日
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某市立高校の芸術棟にはフルートを吹く幽霊が出るらしい――吹奏楽部は来る送別演奏会のため練習を行わなくてはならないのだが、幽霊の噂に怯えた部員が練習に来なくなってしまった。
かくなる上は幽霊など出ないことを立証するため、部長は部員の秋野麻衣とともに夜の芸術棟を見張ることを決意。
しかし自分たちだけでは信憑性に欠ける、正しいことを証明するには第三者の立会いが必要だ。
……かくして第三者として白羽の矢を立てられた葉山君は夜の芸術棟へと足を運ぶが、予想に反して幽霊は本当に現れた!
 にわか高校生探偵団が解明した幽霊騒ぎの真相とは?
 第16回鮎川哲也賞に佳作入選したコミカルなミステリ。
(出版社より)



あらすじに「コミカルなミステリ」と書いてある割には、シニカルな面が印象に残りました。

高校の芸術棟に出るのは、壁男と呼ばれる首なし幽霊と、フルートを吹く幽霊。

幽霊が本当に出るか出ないか を確かめるために、葉山君たちは夜の学校に出かけていきます。
このシチュエーションは、学校の怪談によくあるパターンですね。

主人公たちのキャラクターや表紙の絵は とてもライトノベルっぽいのですが、ほどほどに抑えた、やや薄味のミステリでした。

プロローグで語られることが、いつどうなるのかと思っていたら……おお、ちゃんとつながっていました。
そして、最後には意外な展開もあります。結構驚かされました。

作者が、取り壊しになるという出身高校を思いながら書いただけあって、ちょっと自由すぎる放課後の部活の雰囲気や、高校生同士の会話が細やかに描き出されています。

トリックの面ではミステリ・マニアには物足りないかも知れませんが、青春ミステリとしてはなかなか。
若い作者の今後が楽しみです。





理由あって冬に出る: 似鳥鶏







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最終更新日  2008年10月04日 23時28分48秒
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