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テーマ:伝統こけし蒐集(50)
カテゴリ:こけし用語辞典
こけし用語辞典by松田ひろむ【髷付】(まげつき) 髷こけしともいう。新山栄五郎(弥治郎系)が昭和初めに創案した立体的な髷付に始まる。(『こけし辞典』には「大正4・5年ごろ仙台の博覧会のとき出品したのがはじめで彼の創業になる」とある)この髷こけしは新山栄助に継承された。 鹿間時夫は『こけし辞典』「髷」の項で「立体的に髷を造形するのは斎藤幸兵衛、佐藤善二等の幸兵衛型が今日よく知られている。新山栄五郎の髷つきこけしとか小林善作の「およね」こけしとかも高い髷をつけているが、こけしとしては傘(ママ、笠)かむりと同様の変型とみなしてよい。」とやや冷淡である。ちなみに『こけし辞典』には『髷付』も『笠かぶり』の項目もない。 また昭和14年ごろに始まる「もんぺこけし」にも髷がある。 現在、髷付を作る工人は多く、その発祥の弥治郎系では、上記の他に鎌田文市、国分栄一、小関幸雄、佐藤慶治、新山久志、新山左京、新山福雄、新山実、新山慶美、新山真由美、星博秋などである。(文献およびヤフオク落札結果。以下同じ。湯田のおよねこけしを除く) 土湯系では、阿部勝英、阿部国敏、我妻司、高橋忠蔵、稲毛豊、佐久間俊雄、佐久間芳雄、佐久間常雄、陣野原和紀、野地忠男、野地三起子、渡辺忠雄。中ノ沢亜系では、岩本善吉、荒川洋一、柿崎文雄、三瓶春男。 遠刈田系では、梅津正永、佐藤丑蔵、佐藤文吉、佐藤文男、佐藤康広、佐藤一夫、佐藤良子、佐藤英太郎、斎藤良輔。 鳴子系でも、柿沢是隆、高橋正吾。 肘折系では、鈴木征一。 作並系では、平賀輝幸。山形系では、男沢春江、小林清次郎、小林清。 蔵王高湯系では田中恵治。 津軽系では幸兵衛型として盛美津雄、奥瀬鉄則、奥瀬陽子、小島俊幸、今晃、阿保金光、笹森淳一。独自の型として毛利専蔵、山谷きよがある。 独立系では、阿部常吉、阿部進矢。 髷付こけしも立派な伝統となった。画像はもっとも古いと思われる新山栄五郎の髷付(『こけし古作図譜』より)。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2020年02月18日 22時00分22秒
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