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2020年01月12日
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カテゴリ:伝統こけし

東京こけし友の会草創期の三越本店「こけし展解説」  小生所蔵の「こけし手帖」のバックナンバーのなかに、「こけし展解説」という小冊子がはさまっていた。なぜ、これがあるのかも分らなかったが、よく見ると東京こけし友の会草創期のもので、なかなか興味深いものであった。

このこけし展というのは、『こけし辞典』や「こけし手帖」50号によると、1954年(昭和29年)4月13日から18日まで、東京三越本店で開催された「趣味のこけし展」のことであった。友の会発足1年目の行事で、展観こけしは2000本、実演は高橋盛、岡崎斉。即売は45工人のものだった。

「解説」はこけし展の趣旨と西田峯吉の「こけしによせて、こけしの系統、こけし産地と工人名、出品目録」などである。本文は32ぺージ。

これをみると系統も7系統で、肘折系も山形作並系も蔵王高湯系もないものである。まだ系統自体が確立されていない時代でもあった。

また、友の会の「小規」も掲載されている。この時代の事務所は名和綜合美容研究所であった。友の会の会長は加賀山昇次のはずであるが、そのことは明示されていない。この冊子自体、いまから見れば素朴なものであるが、それがいかにもこの時代という感じがする。

なお、この「こけし展」はひきつづき神戸の三越でも5月1日より6日まで開催されている。このときの出品は米浪庄弌のもの。実演は高橋盛と高橋正吾であった。この催しはいわゆる第二次こけしブームの助走期間ともいえるものであった。  
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最終更新日  2020年02月05日 02時28分44秒
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