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カテゴリ:あたくしごと
だらだらすみません。昨日の続きです。
===== さて、通された個室はプチホテルの一室みたいな可愛い部屋。唯一の違いは部屋のど真ん中にタンクがあること。このタンクは全然可愛くない(笑)。角ばった金属製の箱で、横にドアが付いている。 セラピストがどこに何があるのかを説明してくれ、「時間になったらタンクをノックしに来ますからね。」と言い残して出て行った。 …し~ん… 可愛い部屋に不細工なタンクと一緒に取り残された私。 バスルームでローブに着替え、「これはしてもしなくてもいいですよ~」と言われた耳栓もしっかり耳に突っ込んだ。さて、再びタンクの前。誰もいないと思いつつ、ローブを脱ぐ前にはつい周りを見回してしまう。 ドアを開けてタンクの中に足を踏み入れてみると、ほんとに熱くも冷たくもない水。タンクの中は無臭無音。カプセルホテルってこんなんかしらと思うような内部である(カプセルホテルに水は張ってないだろけどさ)。 これで浮くのかよ~と半信半疑で横たわってみると…、ほんとに浮いた! 全身ふわっと浮いて、力を抜いても顔は水面に出たまま。なんか妙な感覚である。水と肌が同じ温度だから、水の存在が感じられないような。 そして言われた通り、タンク内の灯りを消すと…、真っ暗だ~っ!! って当たり前なようだけど、日頃の生活の中で、全くの暗闇と静寂ってほとんど皆無なわけで、そんな環境に放り込まれるとちょっとうろたえてしまう。またこれが、手足をばたばたしたところで、何にも触れないのである。これがうたい文句の「浮遊感覚」ってやつらしい。こんなのが30分も続くのかよ~っと、ちょっとパニックに陥りかけたが、不思議なもんで直に体が慣れてきた。 目が慣れてもやっぱり真っ暗である。しーんとした中、聞こえるのは自分の息をする音だけ。 ここで自分の体が宇宙を浮遊してるところでも想像すべきなんだろうけど、哀しいかな…、 邪念が捨てられない(笑)。 花柄のカーテンが付いた部屋のど真ん中に置かれた箱の中で、素っ裸で塩水に浸かってる私って…。客観的に考えるとおかしくて、暗闇の中でひとり笑う私。 となりの部屋で、やっぱり素っ裸のまま塩水に浸かってるうぃ郎の姿を想像して、また吹き出す私。 あ~っ、だめだっ! こんなこと考えてちゃ! と必死にバカな思いをかき消そうとするのだが、頭の中を空っぽにするのって思いのほか大変である。 それでも30分して、セラピストのノックが聞こえた時には、どうやらうつらうつらしていたらしい(寝るなっ!)。体を起こすと、なんだか頭が重い…。 タンクのドアを開けると、部屋のひんやりした空気が心地よい。セラピストはすでに部屋を出てしまっていて、タンクの上にアイスティーが置いてあった。 感想: う~ん、まあ話の種に一回やればいいやこりゃ。プレゼントだからいいけど、自分でお金を払ってまではやらないだろね。とっても不思議な体験でおもしろかったけど、水から上がった後の、あの頭の重さ(頭痛にも似た)がどうもいただけないし。 シャワーを浴びて着替えた後、廊下に出るとうぃ郎が待っていた。そこへセラピストもやってきて、「どうでしたぁ~?」と聞かれ、うぃ郎が「いやー、気持ちよかったですよ。不思議な感覚ですねぇ。」と笑顔で答える。私は横で頷いていた。「また来てくださいね!」とセラピストに言われ、「はい、是非とも!」とうぃ郎。再び笑顔で頷く私。 さて、フロートセンターを後にして車に乗った途端、うぃ郎が言ったこと。 「あのさ~、背中が痛くて…。浮遊どころじゃなかったんだよね。」 と言われて、前の晩の記憶が甦る。 背中にいくつかニキビができていたうぃ郎。つぶしてくれと言われてつぶしてやった私。ついでにと、黒ニキビまでいくつも掃除してやった私。 そう、うぃ郎の背中は無数の小さな傷でいっぱいであった。やつはそんな背中のまま、全身が浮いちゃうような濃度の塩水に30分も浸かってしまったのである。 可哀相に、宇宙遊泳どころかイナバの白兎状態。 哀れと思いつつ、笑わずにはいられなかったのだけど。 後日談その1: 冬休みが終わって東海岸に戻り、仕事先の学校でランチタイムにこの浮遊タンクの話をしたら、校長先生(女性)に「それっていかにもカリフォルニアね。」と一言で片付けられた。 後日談その2: このフロートセンター、今は潰れて存在しない模様です。 =========== くだらん話でごめんなさい。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2004年09月10日 15時34分21秒
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