タイの「もち」
タイ中部のナコンサワンの銘菓「カノム・モチ」1箱9個入。35バーツ。ナコンサワンのサービスエリアなどで大量に売られています。「もち」と思い切り日本語で書かれていますが、「餅」ではありません。「カノム」は「菓子」、「モチ」は「餅」を意味します。「モチ」は日本の餅に由来しているそうですが、日本の餅とは全く違います。「カノム・モチ」「餅」と云うより「饅頭」です。日本へ行ったタイ人が日本の餅を知り、其れで名付けられたそうですが、餅とは大分異なる此の菓子に何故「モチ」と名付けたのかは…?元々は「カノム・ピア・ノム・コン・ワーン」と呼ばれていたそうです。其れが1984年頃から「カノム・モチ」と名付けられ、ナコンサワンの「チャン・スゥワン」と云うお店で売られ、好評を博し、今ではナコンサワンと云えば「モチ」、「モチ」と云えばナコンサワンと云われるくらい有名な銘菓となり、土産物の定番にもなっています。今ではナコンサワン以外でも売れらていますが、矢張り「モチ」の本家はナコンサワンのようです。皮は主に小麦粉。ミルク、バター、砂糖などを混ぜて作られています。中に入った餡(アン)は豆から作られています。サイズは直径3cm程。2口サイズです。もち米は一切使われていません。甘過ぎず、癖が無く、食べやすいのでお土産として無難の品だと思います。餡は「黄豆」「タロイモ」「卵黄」「ココナッツ」「バイトゥーイ」辺りが定番のようですが、最近は色々なものがあるようで、「ドリアン」「マンゴー」「パイナップル」「チョコレート」「緑茶」「黒胡麻」などもあります。「もち」と書かれていますが、タイ人の発音は「もぢ」に近いかも知れません。或いは「もち」と「もぢ」の中間のような発音。ローマ字書きでは「MOJI」となっていました。そんな「カノム・モチ」ですが…「第二次世界大戦中、タイに来た日本兵が伝えたお菓子」だと云う説があるようですが、此れは恐らく嘘ではないかと思います。「カノム・ピア・ノム・コン・ワーン」と云う元々あった菓子が、1984年頃になってナコンサワンで「カノム・モチ」とネーミングされたとすれば「日本兵が伝えたお菓子」と云うのは嘘になります。「カノム・ピア」は「月餅」の事で中国から伝ったものです。若しや「月餅」の「月」を外して「餅」だけ残して日本語読みで「モチ」としてしまったのではないのか!?なんて思います。(←これは私の勝手な想像ですが…)「カノム・モチ」に就いて、タイ人に色々と訊いてみたのですが、有力な答えは得られず…。ネットで検索しても眉唾っぽい情報ばかり…。有力な回答は見付からず…。真実を知るにはナコンサワンへ行って直接訊いてみるしかないかな~。餅は餅屋へと云う事で…。