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カテゴリ:読書
昨日、一昨日と放送していたタッキーのドラマの感想ではありませんので、あしからず・・・。
以前から読んでみたいとは思っていたけれど、その長大さに躊躇していた本作。 しかし今年の干支は戌という記念に(?)という事と、読書を本格的な趣味にして2年程経って、そこそこ難解な作品でも読み進められる事も出来るようになったとも思うので、ここは一発気合を入れてと昨年12月の中頃から岩波文庫版の第1巻を読み続けていた。 伏姫の父、里見義実が落人となるも盛返し、やがては安房国一帯を治めるまでに始まり、伏姫と愛犬八房とのエピソードを経て、仁・義・礼・智・忠・信・考・悌の八つの珠に導かれる八犬士の内の二人、犬塚信乃戍考と犬川荘助義任とが出会うまでの内容で、物語もまだまだこれからが本番と言った雰囲気。 で、その序盤からして話に引き込まれると言うか、パティさんがよく使われていた、 「本に読ませられる」 と言うか、一度読み始めると本当に読みふけってしまって、他の事をするのが面倒に感じてしまうくらい。 戦国時代初期の武人達の勢力争いの中で繰り広げられる闘いや策謀を通して知る当時の世の過酷さ、また仏教や儒教の教えを通して語られる人としての在り方や忠を尽くす事の大切さ(ザ・ボスの言葉では無い・・・)でその頃の人生観や哲学観を窺い知る事が出来る。 そしてその中の要所要所に盛り込まれる伝奇的な要素が西洋のファンタジーとは全く異なる趣で、自分にはこちらの方が馴染みやすいように感じて来る。 そんな日本の物語だから、読み始めのときにはやや難解な文語調も今では七五の流れるようなリズムに揺られて心地好さすら覚える程に。 現代語訳版ではきっとこの心地好さは味わえないだろうなと、ちょっと嬉しい気持ちまで・・・。 さて、残るは9冊。 一気に読んでみたい気もするけれど、時間をかけて、内容をしっかり掴みながら、美しい文語調に身を任せて楽しみたいので、慌てない慌てない。 読む前は本当に最後まで読めるだろうかと不安もあったけれど、これはどうやら行けそうだ。 この第1巻も続きが読みたくなるように終わっているので、今月半ばには第2巻を手にしそうである。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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