カテゴリ:本
代表的批評家ということで、どの文章も読み応えがあります。
前半は文藝春秋に、後半は朝日、読売の新聞に掲載された文章ということで、後半の方が読みやすくなっています。 『批評とは人をほめる特殊の技術だ』 『どんな立場からの主張も、極度に抑制する精神であるはずである』 「批評」の中にこう書かれているとおり、ある言葉や対象について、立ち止まって考えるということの発見や面白さが書かれていて、とても興味深く読みました。 「人形」は一編の短編小説になっていて、「樅の木」のエピソードには、いかに日本人が自然を尊んでいたかがわかります。 『考えるとは、合理的に考える事だ。どうしてそんな馬鹿気た事が言いたいかというと、現代の合理主義的風潮に乗じて、物を考える人々の考え方を観察していると、どうやら、能率的に考える事が、合理的に考える事だと思い違いしているように思われるからだ』 小林秀雄「良心」より お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
March 4, 2009 01:53:26 AM
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