『クルードCRUDE原油』
MXテレビで録画しておいたドキュメンタリ映画『グッドヘア』後編、前編を見る。前者は、かつてチリチリのアフロが主流だった黒人女性の髪がいつの間に、ストレートヘアになったのかをクリスロックが探っていく話。ストレートの付け毛、実はインドから輸入されているというのがビックリ。インドの女性が宗教上の理由から剃髪し寺院に寄進した髪を、業者が無料で貰い受けて、梳いたり長さを揃えたりと加工し、それをまた業者がスーツケースに入れてロスまで運んでくる。スーツケース一杯の付け毛は、2時間もあれば完売。1つのケースで100万もの金に化ける。そして業者から付け毛を買った美容関係者は、1つ40万ぐらいで顧客に販売する。後者は、エクアドルのアマゾンで米メジャー・テキサコが60年代から石油を採掘してきたせいで、環境破壊が進み、河川が汚染され、その水で暮らしていた現地の住民に深刻な健康被害が出ているというもの。生まれてくる赤ちゃんが20人いたら15,6人は皮膚に病気が現れ、子どもでもガンにかかっていたり、と目をおおいたくなる現状。地元育ちの弁護士とアメリカの弁護士はその惨状を訴え、テキサコを裁判に訴える。相手は裁判所の判事を丸め込もうとしたり、健康被害との有意な関係性はない、といった報告をしたり、いかにも大企業然としたやり方で反駁する。裁判を長引かせ、原告の活動資金を干上がらせようとする魂胆も悪辣。窮地に追い込まれる原告団だが・・・・・・、というところで明後日放送の後編へ。