蒼の楽園”コタキナバル"

１月２５日　コタキナバル総領事館よりの連絡

関係各位

平素から総領事館の業務へのご理解とご協力ありがとうございます。
本年もよろしくお願い致します。

さて既にご承知のことかと思いますが、今年に入ってから当地コタキナバルにて、
水難事故で早くも２名の日本人観光客が亡くなりました（１月３日サピ島にて６４歳女性、
１月２２日マヌカン島にて７８歳男性）。
またこの他にも外国人観光客（１月２日サピ島にて４８歳の韓国人女性、
１月１２日セパンガルにて５９歳のロシア人男性）の水による死亡事故が多発しております。

これらの現況を踏まえ、当館におきましても２件の日本人観光客の事故の際に、
地元警察及びライフガードから事情を聴取し、
また搬送先病院から死に至った原因説明等を受け、
今後の防止策についての検討を行って参りました。
そこで本日は、今後皆様方が日本からの観光客の方々を迎えられる際に是非とも
注意喚起をしていただきたい内容をご連絡いたします。
不幸な事故を未然に予防する観点からどうかご協力をよろしくお願い致します。

１. 体調管理の徹底
特に今回は高齢の方が亡くなっており、その事情を聞くと「持病があった」
「長時間のフライトがかなりきつかった」「日本にいるとき風邪をひいていた」等
体調が万全ではなかったと思われます。
楽しみにしていた海外旅行、しかもリゾート地ということで多少無理をしてでも
マリンスポーツを楽しみたいという気持ちは理解できますが、
自分の健康は自分以外の誰もわかりません。
自分の体調をしっかり管理し、もし少しでも具合が悪い場合には、
「勇気ある撤退」つまり出掛けたりはせず、ホテル等で休息を取ることが大切です。

２. 単独行動をしないこと
今回の事故においても、事故発生時の状況は誰も見てません。
つまり１人で水に入りに行っています。
もし何かあった場合でもそれを直近で誰かが見ておれば、
助けることも助けを呼ぶことも可能です。
特に高齢者、年少者の場合、決して単独行動は取らないことは極めて重要です。

３. ダイビング・シュノーケリング技術の習得及びライフジャケットを着用すること
ガイドブック等によるとダイビングやシュノーケリングは誰でも簡単にできるなどと
書いてある場合もあります。
確かに免許取得の義務があるわけではありません。
また、それほど難しい技術を要しないのかも知れません。
しかし、人間は水の中では生きることはできません。
当然のことながら最低限の技術習得は必要不可欠です。
そして、もしその技術が身に付かなければ、行うべきではありません。
また、いかなる場合でもライフジャケットの着用が必要です。

４. 水を侮らないこと
日本においても毎年夏シーズンには多くの人々が水の事故で亡くなってます。
水は怖いものです。
それを認識して初めて水と戯れる資格があると思います。
泳ぐ場所により、急に深くなっていたり、海流が強く流される場合があります。
海を決して甘く見ないようにして下さい。

５. 連絡体制の確保と対処要領の確立
どんなに注意していても悲しいかな事故は発生します。
その際冷静に対処するためにも、旅行同伴者、家族、旅行会社、ホテル等との
連絡体制を常に確保しておくと共に、
非常時における対処要領をそれぞれが確立する必要があると思われます。

以上５点、これから日本人観光客の方々を迎えられるとき、
是非とも注意喚起していただくようお願いします。
今年はマレーシア観光年、これからも多くの日本人がコタキナバルを訪れると思います。
今後このような事故を起こさないためにも、ご協力をよろしくお願い致します。