長野県の新潟県境の村で20日朝、通学途中の14歳の男子中学生がクマに襲われ、大けがをするという事件がありました。現場はうっそうとした山道で、学校への近道として使われていたそうですが、今月に入ってクマが何度も目撃されていて、中学生も鈴をつけていたということです。報道によると出会い頭に襲われたようですが、これじゃ鈴も役に立たないでしょう。
事件があってから猟友会がおりを仕掛けたりしているようです。しかし、個人的には、今回のケースは防げたような気がしてなりません。いくら鈴をつけているからといって、人気のない、しかもクマが度々出没している道を通らないよう学校や地域、家庭でもっと注意を払うべきだったんじゃないでしょうかね。もちろん、猟友会も事が起きてからでなく、日ごろの野生動物に関する知識や経験をこういう時にこそ生かすべきだったと思うです。自らも教訓にしたいものです。
それにしても今年、長野県では人がクマに襲われる事件が多く、これで11人目です。昨年1年間で9人、一昨年は8人ということを考えると相当な数です。ベテランハンターとの共猟で山歩きをしていると、クマの足跡や、広葉樹の木の上に作られたクマの寝巣などを教えてもらうことができます。ハンターの勝手な理屈ですが、山にいて撃たれるのはともかく、里で撃たれるのはかわいそうです。クマが里へ出てこなければならないようにしている原因もわれわれには少なからずあるからです。