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さんぽしていたら、五歳と三歳くらいの兄弟らしきふたりが
こっちをじっとみていた。 よってきた。 「ちょっとぉ、いっしょにきてえ」 ちいさいほうがいって、わたしのゆびをにぎってひっぱる。 ふたりとも長ぐつをはいていて、魚をすくいとる網をもっている。 「なに、どしたの?」 わたしは中腰になる。 「いいからきて」 つよくひっぱる。 「このひともダメじゃないのぉ」とおおきいほう。 「あらあらすみませんねえ」 母親が小走りでやってきた。 わたしは苦笑いして、また歩き出す。 ひとみしりしない子らだ。 わたしがいつもその子らの家のちかくを歩いているのを、見ていたのだろう。 見知らぬ人に声をかけたわけじゃないのだろう。 母親のほうもなんとなくあけっぴろげで気さくな感じだった。 そんな一家なのだろう。 ------------------------------------------------- <ほっと一句> 雨だれがおしゃべりしてる軒下で お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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