カテゴリ:認知症
人間は、身体全体で64兆個の細胞を持っている。
そして、1日3000億個の細胞が死んでいくという。 年齢を経ると、体力とともに、記憶力も衰えてくる。 それは老化現象。仕方がないことです。 認知症患者は、通常の老化現象の細胞死より断然早いスピードで、細胞が死んでいきます。 まず、家庭内での生活に支障があらわれ、そして進行すると、社会生活全般にわたって支障が 出てきます。 認知症発症の原因が何なのか? それは、個人によっても異なり、いろいろな諸説があり、特定することは難しいです。 毎日細胞が死んでいくのに、多くの大人はなぜ普通の生活ができるのか? 疑問に思ったことありませんか? たしかに細胞の脱落は、人間皆に起こっている現象なのですが、細胞が脱落しても残っているシナプスが突起を伸ばしあって、つながっていることによって、記憶力は保たれています。 しかし、認知症の患者の場合、なんらかの原因でこのシナプスから形状突起が伸びないのです。だから、脱落した細胞の埋め合わせが出来ないとともに、シナプスが結び合わないことによって、記憶がまだらになり、物事を順序たてて考えることができなくなってしまうのです。 私達は毎日意識することなく、朝起きると、歯磨き、洗顔、食事をします。 同じ行動を繰り返すことによって習慣化し、獲得した事は、たまにしかしない事に比べて覚えているものです。 趣味等を通じて、興味を持って練習したり、繰り返し行っていることがある人は、一般にボケにくいと言われています。 脳の中の海馬というところは、脳をとりまく器官の中で最も原始的な部位で、海馬の歯状回というところは、物事を繰り返し行うことで、細胞が活発していくのです。 何度も歩いた道はよく覚えていて、あまり歩かない道は覚えていないのと一緒です。 なので、この歯状回を鍛えることで、毎日脳細胞が死んでいっても、新しいことを覚えることが出来たり、学んでいくことができるのです。 私の知人で60歳を超えて老人大学で、学習し、文化祭や修学旅行などに行ったりして、楽しい老後を過ごしている人がいます。 認知症になってしまったら、新しい情報の獲得は難しいけれど、今まで生きてきた人生の中でこれをやっていると、無我夢中になれる好きな趣味(絵画、歌、花、スポーツなど)の一つや二つはあるでしょう ![]() そういう趣味で今もなお出来そうなことがあれば、できるだけ長く続けていくことが大切なのではないかと思います。 私の母は、認知症発症前からカラオケがとても好きでした。 学生時代、合唱部に所属していたこともあり歌をうたうのが好きなのです。 なので、テレビを見ない母なのですが、できるだけ音楽番組を聞かせたり、カラオケに連れて行くことにしています。 母の記憶力は以前と比べると、格段に落ちていますが、カラオケを通して文字を読んだり、音程をとったりそういう機能は、まだほとんど衰えていません。 今では、カラオケに行ってもリモコン操作も出来ないし、トイレにも1人で行けないし、途中で歌わなくなったり、変な事をする母なのですが、それでも母は歌をうたっている時は、意気揚々としています ![]() 誰でも皆、自分のしたいことをやっている時は、無我夢中で楽しい ![]() カラオケしたことも覚えていませんが、それでもその瞬間が楽しい ![]() 脳トレブームで、さまざまな読み書き・計算ドリル、ゲームなどが販売されていますが、1番大切なことは、 「それをやっていて楽しいと思えるか?」です。 精神状態が良いということは、すごく大切なことです。 認知症であっても、楽しい老後を送っていきましょう ![]() ![]() にほんブログ村 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2010年02月15日 13時43分17秒
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