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カテゴリ:試合評
野村克也名誉監督が観戦に訪れていた中(ビハインド展開でお帰りになったらしいですが)、東北楽天ゴールデンイーグルスは千葉ロッテとの10回戦に勝利を収め、これで今季3度目の3連戦3連勝を飾りました。
7月は4勝3敗、今季対ロッテ戦は6勝4敗、通算成績は80試合36勝42敗2分(最下位変わらず、借金6、5位Bsも勝利したためBsとのゲーム差3.5のまま)となりました。 前の記事で11連勝中!と書きましたが、訂正。今日勝利してKスタでの対ロッテ戦11連勝となりました。この記録は大切にしていきたいですね。 本日1本目の記事「【戦評】 2010年7月7日(水) 〇楽天イーグルス6-4千葉ロッテ 満塁本塁打の聖澤を温かく見守るブラウン監督の親心」 〇楽天イーグルス5-4千葉ロッテマリーンズ 4点リードされた展開で逆転、しかも1点差試合を勝利に結びつけたのは大きいと思います。先発が崩れた上での2夜連続での逆転勝利、チームが一体になるには最適な勝ち方が2試合も続きました。これで気持ちよく西武を迎え討つことができますので、ぜひ西武2連戦では「先制して逃げ切りの王道の試合展開」で勝利してもらいたいですね。 ちょっと、今回は趣向を変えて、相手先発のナイスピッチングを分析してみたいと思います。 ロッテの先発、渡辺俊介には好投されちゃました。 完全に打ち崩すまでには至らなかったのが、嫌なところといえば嫌なところです。 楽天打線はまたしても渡辺俊のシンカーに翻弄されていた、そんな印象を持ちます。 渡辺俊介は下から浮かびあがってまた沈んでいくこの独特のシンカーをストライクゾーンの中段に集めていました(49球シンカーを投げて27球がココのゾーンだった。下記シンカーの配球図参照)。 5回6回に快打が続き、この球種攻略の糸口をつかんだものの、楽天の打者はこのストライクゾーンに投げ込まれたシンカーをことごとくといってよいほど打ち損じていました。 1回鉄平、1回ルイーズ、1回草野、2回山崎武、2回リンデン、2回嶋、3回高須、4回鉄平、4回ルイーズ、4回草野、5回リンデン、5回嶋、5回ルイーズ。 渡辺俊は17個のアウトのうち、実に13個のアウトをココのゾーンのシンカーで取っています。 ■ロッテ・渡辺俊のストライク率、球種別割合、配球図 〔ストライク率〕 全体56.5%、直球40%、変化球58.3% 〔球種別割合〕 St10(10.9%)、Sin49(53.3%)、Cur28(30.4%)、Sl6(5.4%) 〔配球図〕 各コースの上段が直球、下段が変化球 さらに緩急にも苦しめられました。解説の橋上氏いわく「だいたい30キロぐらいあると緩急として有効なんです」 そこで、25K以上の緩急をつけた場面を全部抽出してみました。 打者16人にたいし、その数23回。うちヒットを打たれたのは5回渡辺直、6回草野、6回嶋の3人のみ。あとはアウトに討ち取られてしまいました。 一方、楽天投手陣(先発の浅井から抑えの小山まで)は25K差以上の緩急を使用したのは8回。まぁ、数が多ければ良い、というワケではないんですが、渡辺俊には頭脳派ピッチングをされてしまった、といえそうですね。 ■ロッテ・渡辺俊の緩急全履歴 カッコ内はコース番号 1回鉄平・・・1球目Cur(9)97K、2球目St(10)124K。「27Kの差」 1回ルイーズ・・・1球目Cur(6)96K、2球目Sin(19)123K。「27Kの差」 1回草野・・・1球目Sin(4)125K、2球目Cur(1)99K。「26Kの差」 2回リンデン・・・2球目Cur(4)100K、3球目Sin(13)126K。「26Kの差」 2回嶋・・・1球目Cur(13)99K、2球目Sin(13)126K。「27Kの差」 3回聖澤・・・2球目Sin(4)125K、3球目Cur(13)98K。「27Kの差」 3回高須・・・5球目St(12)125K、6球目Cur(18)100K。「25Kの差」 3回高須・・・6球目Cur(18)100K、7球目Sin(11)125K。「25Kの差」 4回草野・・・1球目Cur(14)96K、2球目Sin(14)125K。「29Kの差」 4回山崎武・・・4球目Sin(15)124K、5球目Cur(12)99K。「25Kの差」 5回リンデン・・・2球目Cur(25)99K、3球目Sin(12)125K。「26Kの差」 5回渡辺直・・・2球目Cur(11)97K、3球目Sin(14)123K。「26Kの差」 5回鉄平・・・1球目Cur(2)97K、2球目Sin(14)124K。「27Kの差」 5回鉄平・・・2球目Sin(14)124K、3球目Cur(11)95K。「29Kの差」 5回鉄平・・・3球目Cur(11)95K、4球目Sin(15)124K。「29Kの差」 5回鉄平・・・4球目Sin(15)124K、5球目Cur(19)97K。「27Kの差」 5回ルイーズ・・・1球目Cur(6)97K、2球目Sin(4)125K。「28Kの差」 6回草野・・・6球目Sin(7)126K、7球目Cur(25)99K。「27Kの差」 6回草野・・・7球目Cur(25)99K、8球目Sin(14)126K。「27Kの差」 6回山崎武・・・1球目Cur(7)97K、2球目Sin(6)122K。「25Kの差」 6回山崎武・・・2球目Sin(6)122K、3球目Cur(11)96K。「26Kの差」 6回山崎武・・・3球目Cur(11)96K、4球目Sin(19)125K。「29Kの差」 6回嶋・・・1球目Cur(6)97K、2球目St(12)123K。「26Kの差」 朝井は良くありませんでしたねぇ。この日故障から復帰した高須の拙守があったとはいえ、立ち上がりボールが高すぎるのは、ねぇ。 さて、次回もしくは次々回?更新予定の記事をお伝えして終わりにします。 「聖澤のゾーン別コース別打率」 ■楽天・朝井のストライク率、球種別割合、配球図 〔ストライク率〕 全体55.8%、直球69.1%、変化球32.3% 直球はストライクゾーンに入ったものの高めに集まってしまった。変化球でストライクを取ることができなかった。 〔球種別割合〕 St55(64.0%)、Cur11(12.8%)、Cut10(11.6%)、Fo4(4.7%)、Sl3(3.5%)、Sh2(2.3%)、Ch1(1.2%) 〔配球図〕 ボールが高めに浮いていたのが確認できる。投手の生命線というべきアウトローに決まっている球は僅か3球。 ■楽天投手陣の球種別割合(朝井以外) 松崎(左)31球・・・St14、Sl7、Ch10 山村(右)9球・・・Sh4、Cut3、St1、Sl1 青山(右)11球・・・St3、Sl5、Cut3 小山(右)13球・・・St8、Sl3、Sin2 ■ロッテ投手陣の球種別割合(渡辺俊以外) 伊藤(右)11球・・・St4、Sl3、Fo4 薮田(右)46球・・・St31、Fo7、Ch8 ■両チームのカウント推移と打席結果 -------------------------------------------------- ■本家ブログの過去記事はこちらをクリックして下さい。 ---------------------------------------------------- ■こちらのブログの過去記事はこちらをクリックして下さい。 ---------------------------------------------------- 現在ブログ村のランキングに参加中!毎回推して下さるみなさま、ありがとうございます。このポチッが更新の最大の励みになります。なにとぞ、よろしくお願いします。(^○^)/ にほんブログ村 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2010年07月08日 23時49分34秒
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