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テーマ:人権と幸福(66)
カテゴリ:人権を学び心をたがやす
歴史資料館を見学
先週23日は祝日の上に、好天気だったので観光やレジャーで出かけた人も多かったようだ。しかし、高速道路はそんなに混んでいなくて、途中で早めの昼食を済ませて、12時すぎには菊池恵楓園の歴史資料館に入館した。 ハンセン病は、「らい菌」が皮膚と神経を犯す慢性の感染症である。1873年にらい菌を発見したノルウェーの医師ハンセン氏の名前から、ハンセン病と呼ばれるようになった。皮膚が変形することから、昔から忌み嫌われてきた病気だった。 日本では1907(明治40)年の「らい予防に関する件」という法律の公布により患者の隔離政策が始まった。1909年には全国5カ所に公立療養所が開設されて、患者は家族から引き離されて療養所に収容された。 「ライ病」の歴史を伝えるパネル展示 (最初に救済に取り組んだのは外国人のシスターだったという) 園内が全ての世界であったために、入所者の皆さんはいろいろな趣味の仲間を作って少しでも隔離生活の苦しみを和らげようとした。歴史資料館の展示物からもそのことが分かる。 「いろいろな展示物」 (アマチュア無線クラブもあったとは知らなかった) 菊池恵楓園のホームページによれば、2023(令和5)年3月10日時点で入所者は141名、平均年齢は86歳を超えているという。その上高齢化やハンセン病の後遺症のため介護、看護を必要とされる方が増えているという。 ハンセン病は弱い感染症で、抵抗力がない乳幼児以外は感染しない。アメリカの医師がハンセン病の特効薬を発明し、日本でも開発に成功し、現在ではほとんどの国でハンセン病はなくなっている。 「入所者の方の作品」 国の誤った隔離政策は、裁判で正され、国家賠償法に基づく賠償も行われている。しかし、強制的な隔離生活によって失われた人生は戻らない。 帰郷しようにも縁者がいなくなり行き場のない人もいる。このことを心に刻み、偏見による差別が起こらないよう努めたいものだと思った。 ↓ランキングに参加しています、良かったらクリックをお願いします。 写真日記ランキング お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2023/12/02 04:39:16 PM
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