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KCCの仕事術
こちらに来て早6ヶ月。 これまでKCCの仕事のスタイルを見て勉強になることが多々あった。 かなり独特なのでこのまま全て採用しようとは思わないが 1つのスタイルとしてとても勉強になる。 その特徴は大きく分けると以下の4つに分類できる。 (1) 時間の使い方 (2) 無駄の省き方 (3) 臨床 & 研究の両立 (4) 強い組織の作り方と仕事の分散 (1) 時間の使い方 KCCの口癖は"keep moving"。 常に限られた時間を無駄にせず効果的に仕事をすることを求める。 -朝は6時前から仕事を開始し、手術・外来も最短で修了する方法を選択する。 -仕事(例えば論文)には常に〆切を設定し、定期的(1/1w)にその進み具合をチェックする。 -留学においても家族同伴よりも独身を好む。 (家族は大切だが、勉強をするうえでは時間を割かれるというのが彼の考え。) -メールの対応は"quick response"を好む (2) 無駄の省き方 KCCの口癖は"Always think about how to make my life easy"。 -メールは"less traffic is good"。 必要のないメールは極力送らないよう指示される。 -さらに手術も"Simple is the best."。 極力単純で且つ効果的な治療法を選択するのを好む。 -すべての行動、意志決定、手技にはその理由がある -旅行荷物、手術カメラはいつも同じ物・設定を使用、同じ場所に管理(探す手間を省く) -論文のフォーマットは統一(ミスを減らす) (3) 臨床 & 研究の両立 KCCは臨床と研究を両立している数少ないDrの1人だ。 もちろんhard-workingで仕事に割く時間が圧倒的に長いのは言うまでもないが 彼の得意とする"研究テーマ"に両立を可能にしている理由がある。 彼の専門はOutcome study、且つ形成・整形分野では第一人者。 Outcome studyは患者アンケートや医療コストデータなどを基に 論文を作成するがこれらはmedical assistantを雇って集めることができる。 つまり、自分で論文のcomponentを集める必要がない。 さらに今まで誰もやっていない新分野のため 一度研究デザインを会得すれば、ネタに困らず論文もアクセプトされやすい。 ちなみにKCCはcase seriesは好んで書かない。 なぜなら彼がやらなくても他の誰かができる仕事であり、 且つ1つの論文を作成する労力がかかるわりにインパクトが低いからだ。 これが彼の臨床と研究を両立させるポイントだ。 (4) 強い組織の作り方と仕事の分散 (3)にも関連しているが、 KCCのラボはピラミッド構造になっている。 つまり、KCCがトップにいて、 その下に彼の研究デザイン、マインドを理解している"ランクA"、 論文を書くのがはじめて、またはnon-native english speakerの"ランクB"がいる。 (日本人Fellowは通常ランクBに属する。) ランクAとBはペアになり、ランクAが責任を持ってランクBの論文指導をする。 論文が完璧に仕上がった段階(すぐにsubmitできる段階)で KCCに最終チェックを依頼する。 つまりKCCが直接論文の書き方を指導することはまずない。 TOPに来る仕事を極力削ぎ落とすようにしている。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2010.10.17 12:58:44
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