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カテゴリ:■形成外科・手外科
de Quervain syndromeの生じる第1コンパートメントの解剖
■1st compartmentの位置 →1st compartmentは橈骨の橈側面に位置する →1st compartment内にははAPLとEPBが走行する →1st compartmentに生じる狭窄性腱鞘炎のことをde Quervain syndromeと呼ぶ ■APL、EPB、EPLの位置関係 (Ref 1より) ■APL: abductor pollicis lomgus ・機能:母指CMCJにおける母指の外転&伸展 ・解剖:変異が多いことで有名 →腱数が複数(1-5本)あり、停止部も様々 →2本で第1中手骨骨底に停止するパターンが最も多い ■EPB: extensor pollicis brevis ・機能:母指MCPJにおける伸展 ・解剖: →腱数は1本で第1基節骨骨底に停止する →5-7%でEPBは欠損 →snuff boxの橈側壁を形成している ■APL-EPB間の隔壁の存在 ・1st compartment内でAPL・EPBがそれぞれ別々の腱鞘内に存在するのが1/3に見られる ■参考文献 1. Ilyas AM, Ast M, Schaffer AA, Thoder J. De quervain tenosynovitis of the wrist. J Am Acad Orthop Surg 2007;15:757-764. 2. 上羽康夫. 手 その機能と解剖(金芳堂) ■まとめ ・APBは解剖学的変異が多い腱 ・APBは腱の数が2本ある場合が1番多く、腱停止部も様々(基本的には第1中手骨骨底) ・EPBは基本的には1本で第1基節骨骨底に停止する ・APLーEPB間に隔壁を認めることがあり(1/3)、de Quervain治療の際に注意が必要 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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