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老舗めぐり

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Jan 29, 2006
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カテゴリ:老舗から学ぶ
(その3)酒づくりの技術革新と酒産地間の競争

1700年代に考案された清酒をいち早く取り入れた伊丹、池田(現在の京都市)の蔵元が成功する。そして酒産地間の競争がはじまる。

『次に登場するのが灘の生一本で有名な兵庫県の酒造である。文化・文政年間(1804-30年)に入ると、灘地方に新興の酒造が勢力を増し、文政12年には地域的にも拡大して灘五郷が著名となった。

その成功を支えた技術革新にはいくつかある。
まず、動力面では水車の利用である。さらに、寒造りに集中して稼動期間を短縮した点である。
第三に、灘酒はアルコール濃度を低下させずに米を有効利用する技術を生み出した。仕込み水を増量して同一量の米から多くの酒を製造し、コストを格安にする効果は大きかった。

こうして、灘の生一本は急速に勢力を増し、反対に既存の京都の酒造が劣勢にたたされる結果となった。』(「老舗企業の研究」より)

この伏見の酒屋にとっての厳しい時代は、月桂冠大倉記念館のコラムからもうかがえる。
『笠置屋(月桂冠の旧屋号)は、その後250年もの間、伏見の地酒として、営々とその業に励んで参ったわけですが、その間、伏見奉行を通し、酒屋に対する幕府の制約がいろいろと出て、酒を造ったり商売したりするのにも大変苦しい時代が続きました。
このため、明暦3年(1657)には83軒もあった伏見の同業者も、幕末には27軒にまで減ってしまうという有様でした。』

上方で酒産地間の競争が起きている時代に、新しい技術は全国各地へ普及していく。次稿では東北、関東やその他地方へ清酒醸造技術の伝播についてふれる。






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Last updated  Jan 29, 2006 02:48:55 PM
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