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少々古いネタだが、今週の週刊東洋経済で、面白い記事が掲載されている。元外交官の佐藤優氏の連載「知の技法」だ。 ■時代に合わせ変化する情報収集の方法とは? ―――2013/02/23付 週刊東洋経済P102「知の技法」より この手の経済誌は、大きな書店にいけばバックナンバーも手に入るから、興味のある方は是非ご一読頂きたい。本日の当職のブログが紹介するのは、佐藤優氏が解説する「情報収集の方法」そのものについて、ではない。佐藤氏が新聞を批判している下りだ。佐藤氏によると、元財務官僚の高橋洋一氏の著作から、新聞記者が記事を執筆するに当たっていかに情報を切り捨てているかを指摘している。 その判り易い典型例が国家予算だ。佐藤氏が記事で引用している高橋氏の著作によると、「『新聞は2000ページの予算書を50ページ程度にまとめた資料を記事にしており、報道される事実はごくごく一部である。都合の悪い話は隠され、役所に都合のいいところだけが解説されている』(高橋洋一『日本経済の真相』中経出版、12年、174~175ページ)」と記載されているのだそうだ(※但し、この下りは出典も含めて佐藤氏の記事をそのまま引用したものである。従って、当ブログの引用は孫引きであるという点には十分ご留意頂きたい)。 佐藤氏が引用する高橋氏の著作によると、高橋氏は予算に関する新聞報道を読まないのだという。どうせ官僚が要約したペーパーを元に、さらに「鳥の脳」しか持たない日本の新聞記者が新聞記事にするのだから、国家予算に関する新聞報道など当てにならないというのはその通りだろう。 ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ところで、「2ちゃんねる」で麻薬の売買に関する書き込みを巡り、麻薬特例法違反幇助容疑で家宅捜索された「未来検索ブラジル」とその子会社で「ガジェット通信」を運営する東京産業新聞社が、捜査の違法性を巡り、国家賠償請求訴訟を提起したそうだ。 ■『2ちゃんねる』捜査に国家賠償請求訴訟 未来検索ブラジルの訴状・コメント全文掲載 未来検索ブラジルと東京産業新聞社は2月20日、『2ちゃんねる』での麻薬特例法違反幇助容疑で実施された家宅捜索と差し押さえを違憲・違法として、東京都と大阪府を被告とした国家賠償請求訴訟を提起しました。 ―――2013.02.20 20:50:52付 ガジェット通信より 訴状はリンク先に掲載されているから、時間のある方は是非読んでみて欲しい。また、関連リンクについても一読の価値はあるだろう。数回に及ぶ強制捜査により、ガジェット通信の業務に支障が生じたことや、捜査情報等(中には明らかなガセネタ)が警察から新聞社にリークされていた疑いがあることなどがわかる。少々古い記事だが、次の記事は辛辣だ。 ■ガジェ通日誌「日本のジャーナリズムは警察のポチか……警視庁に言われたことを調べもせずにそのまま書く新聞に失笑」 ―――2012.03.09 10:43:05付 ガジェット通信より 記事では「新聞各紙がネット報道の後追い…しかも3ヶ月遅れのポチジャーナリズム」「そしてテレビも……報じてみたものの既にネタ切れ」など、マス・メディアを痛烈に批判している。 もちろん、本件についてはガジェット通信自身の利害が絡んでいるため、記事の記載内容そのものについては、ある程度は割り引いて考えた方が良いかもしれない。ただ、ネット・メディアが台頭し始める中で、ガジェット通信はマス・メディアに対して辛辣だ。当職が印象深いと思った下りを幾つか紹介しておこう。 「新聞なんて今すぐ解約してスマホかタブレットでも契約しに行った方がいい」(前掲サイト) 「ネットメディアという新しい潮流が生まれて来た今、情報ソースはそれだけではありません。マスコミに情報を流すだけで国民を操作できる時代は終わったのです、まぁ、賢明な判断ができる人であれば新聞は解約して他のことにお金を使っているはずですから、今まだ新聞読んでいる人は操作されやすいのかもしれませんが、もはやそちらの人たちはマジョリティとは言えません。」(http://getnews.jp/archives/174377) 「彼らに大事な情報を渡さないようにしましょう。情報発信はネットを使って自分でおこなうか、信頼できる出版社に持ち込んで書籍化して印税をもらいましょう。」(http://getnews.jp/archives/181342) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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