３日午前３時。
　全く、アホか、という時間に
　なってます。

　はよ、寝な。
　明日（今日）も早いのに。

　昨日、約束してた「亡国のイージス」の
　感想だけは書いておこうと。
　一日。まずは、映画の日だったわけで、
　神戸の国際松竹で見たのですが、
　ともかく、最近、こういう観客層の
　中で映画、見たことなくて。

　８割近くが男性。
　しかも、５０超えたおっさん（失礼！）
　ばっかり。確かに映画の日やけど、オレの
　見たのは平日昼間の１時１５分からの回。
　要は、真昼間。
　私は休みだったのですが、他のこの２百を超える
　客席ほぼ満席にしていたおっさんらは何者なんや？
　まあ、人のことは言えん。私も自分でなんぼ違う
　思ても立派なおっさんなんやけど。

　いや、ほんまに思いましたよ。
　それも一人で見に来てるんやったら分るんやけど
　おっさんとおっさんのカップル（違うな、こういう
　表現をしたら誤解を招くが、そのままにしておきます）
　も目立っていて。

　映画。本編が始まるまで、前、後ろ、横、を占める
　おっさんらの話に耳をそばだててしまって。
　見事なほど、昔の海軍の戦艦の話ばっかりやったで。
　大和や武蔵やったらオレでも分るけど、そんなんちゃう。
　よう分らんのは、彼らの世代では戦争（第二次大戦）へは
　行ってないはずや。だって戦後６０年でっせ。
　終戦の時、零歳でも今は６０歳、ってことで。

　老人、というかほんとうにシルバーって感じの方も
　少なく思えたんですよ。だから、「亡国のイージス」を
　神戸で映画の日に見に来てた客層、ついに理解できず
　今に至ってます。

　そんなことはどうでもええんですが、そんなことを書いて
　しまう、ということは…。

　あかんやろ、この映画。
　オレ、原作読んでないし、漫画も知らん。
　要は、いまや天然記念物やったかもしれないけど、
　予備知識ゼロで見たわけで。
　
　知ってたんは、「どついたるねん」「トカレフ」の阪本順治
　監督作品だ、ってことで、しかも実物を近くでみたことのある
　数少ない映画監督で、見た時、撮ってたのが「ＢＯＸＥＲ　ＪＯＥ」
　で、この辰吉をモチーフの映画、試写会で見終わった直後、隣にい
　た友人（珍しい）と「映画を馬鹿にしてる、というか、なんぼなな
　んでもなあ」と言い合ったのを覚えていて。

　いや、「どついたるねん」は素晴らしかった。赤井英和は
　あの映画がある限り、永久に代表作ありの俳優だし。「トカレフ」
　もびっくりした。ようあれだけ、偶然ばっかり起こるなあ、って
　やつで、偶然ばっかりこれでもか、と描くと必然になる、って
　いう感じの逆説タイプの映画で。

　で、「ＢＯＸＥＲ　ＪＯＥ」で見限ってたこの人の作品を
　見ようと思ったんは、福井晴敏さんっていう原作者を不肖
　がほめまくってたのを覚えていて。読んだことないけど、
　見に行こうと。「ローレライ」の時と違って、監督の名前を
　よく知ってたのが大きかった。いや、いい作品、確かに作って
　ますからね。

　で、結論。
　ネタバレさせたら見てない人に悪いので、ネタ出来る
　だけ書かずに書きます（分るとこがあったらすみません）。
　
　省略しすぎや。
　あれじゃあ、人間関係が分らん。
　オレの頭が悪いだけかもしれん。
　でも、誰のこととはいわんけど、カットバックで
　過去に帰る時、それが何か分らへんかったら
　ただ混乱させるだけのショットやないか。

　なんや、あの横浜球場は。
　ほかにもあるけど、もうええか。
　簡単にいうと、主要登場人物が背負ってるはずの
　重たい人生が見事に描けてなくて落ちてしまって。

　たぶん、原作ではきっちり書けてるんだと思います。
　つまり、原作を読んでいる人があらすじを確認するのに
　最適の映画だったんじゃないか、と。原作がきちっと
　してるに違いない、と推測させるところ、凄いよなあ。

　あーあ。抑えようと思てたのに、悪口のオンパレード
　になってもた。いいところ、ないのか？って。
　あります。
　思い切り。

　真田広之の好演。いい中年になったって感じで。
　深みのある人物に違いない、と思わせるもんなあ、
　専任伍長って人を。

　で、真田さんに引きずられた訳でもないでしょうが、
　中井貴一さん、佐藤浩市さん、原田芳雄さん（笑えました。
　最初だけだけど）らもそれぞれ、要求されてる役を
　きちんとこなしてられて。

　要は、俳優は好演。
　でも、それを演出する側が生かしきってない
　もったいない映画、ってことになるのでは。

　余談ですが、総製作費１２億円。
　それで、東京湾に模型が浮かんでいるような
　撮影になってしまってるのが哀しい。
　オレの目が悪いから、そう見えただけで、
　素晴らしい特撮なのかもしれん。
　でも、自衛隊の協力を得られてるんなら、
　もう少しホンモノならではのものを見せることも
　出来たんでは、と。特撮というか、船を
　使った見せ場も含めて。
　まあ、これはスピルバーグの「宇宙戦争」の
　特撮とおそらく頭のどこかで比較してしまって
　の感想ですが。

　まあ、以上ですね。
　映画の日＝千円、で見てたからパンフと合わせて
　２千円ですんだので、まあ許したろか（偉そうに）
　って感じの映画でした。
　あ、あのおっさん、もとい、おじさんたち。
　映画終わったら、関連グッズのとこへ殺到してた。
　なにがあんのか、思うて後ろからそっと
　覗いたら、イージス艦なんかのプラモデル。
　不肖もそうやろうけど、いくつになっても、
　っていうことやろうなあ。オレは興味ない
　ねんけど（いや、ゴジラの模型やったら作るかも）。
　
　映画に関してもう一度。
　文句いうんやったら、お前、撮ってみろ、と
　言われそう。文章と映像が似て非なる表現手段
　だ、って僕は知ってますから間違えても撮影カメラ、
　いじったりはしません。
　すんません、阪本さん。
　自分で撮れもせんのに、偉そうすぎるわな。
　表現する人の立場で考えたら、言い過ぎの感想
　になってしまいました、おわり。

　（下）
　今は亡き紀伊国屋梅田店に並んだ「めっちゃピンぼけ」。
　ここ、１５冊入荷分すべて売れたのに追加してくれなかった
　垣根に高い本屋さんでした。

　で、「めっちゃピンぼけ」のことで、書いておかな
　いかんことが。メインの自由欄に書くべきことかもしれ
　んけど、神戸地区では復活しました。三宮そごう新館５階の
　紀伊国屋。ノンフィクションなどのコーナーですが、平積みに。
　嬉しかった。一度なくなったところで復活したのを見たのは
　初めてでした。梅田店も復活して欲しいなあ。

　　あと、メールなどを頂いていて返事が出来ていない方が７月
　の後半からでも４、５人いらっしゃいます。すみません。一人、
　一人、思い入れが僕なりにある方たちばかりで、きちんと書こう
　、と思ったら遅くなってしまいました。今週中には返事、必ず
　返します。私のこと、と思った方は遠慮せず、失礼ですよ、って
　送ってきてもらって結構です。人の痛み、完全に分ってないから
　こんなええ加減なことするんだと自分でも思ってます。ちょっと、
　待っててくださいね。お願いします。