カテゴリ:旅
かねてより訪れたかった戸隠神社へ出かけた。
土曜日は晴れ間もあり、袖まくりして歩いたが、空気は秋のもので山のそこかしこで赤く色づき始めていた。 中社でバスを降り、老舗の蕎麦屋で腹ごしらえ。 旨い。 戸隠でしか食べられない蕎麦の味を堪能した。 鳥居の前に屹立する樹齢700年とも云われる三本杉には手で触れることもできる。 幹の太さに圧倒される。 中社は趣のある本堂。 参拝後は奥社へ続く古道をゆく。 落ち葉の散り敷かれた道に人影はなく、このままタイムスリップしてしまうのではないかと思うほどシンと静まり返った空間だ。 やがて奥社の大鳥居前に出る。 ここは観光バスも往来するので、うってかわって参拝客でごった返すムードだ。 しかし、参道を歩き始めるとそれぞれ歩くペースが異なり、うまい具合に空間が広がる。 十月の涼やかな風が吹き抜けていく。 随神門までもけっこう歩いた感じがするが、ここからが参道の本番である。 最初の鳥居から本殿まで40分という、かつて経験したことのない参道の長さだ。(往復だと1時間半) 参拝者を守るように両側に杉木立の列が続く。 お年寄りなどはヨレヨレになりながらたどり着くのだが、その奥社の本堂は拍子抜けするほど近代的で小ぶりなものだった。 もっと歴史の風雪を感じさせる威風堂々の本殿を想像しながら歩いたが、期待外れにもほどがある、と正直言いたい。 参拝後は参拝者の列を抜けて隣接する森林植物園へ。 40分歩いた末にこちらまで足を伸ばす健脚の参拝者は少なく、とても気持ちのいい森林浴ができた。 秋が深い。 中社から奥社、そして森林植物園から鏡池とほぼ4時間も山の中を歩いて、すっかり心身が洗浄された思いがした。 じつに充実した初日であった。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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