年明けのあれこれ、みなさまおつかれさまでございます!
さて、昨年の目標は「開襟」と「笑ってラッパを吹く」こと、でした。
すっかり達成できたと思っていましたが、先日、フリーインプロヴィゼーションのセッションに行ってみたら、空間にさまよいたる音のはしっこを身体で、魂で、積極的につかみにいき、つかんだものを咀嚼してから、あるいは反射的に、人前で出す、しかも堂々と出す、ということをいとも簡単にされている方々と遭遇。
いやはや、私なんぞはまだまだ未熟だなぁと感じいりました。
ついつい、己を俯瞰する視点が邪魔をするのだ。
というわけで、「開襟」は継続しよう。
ただ、昨年とは違って「行動」が伴う開襟にしよう、と考えています。
今年は「行動」。
そして、「開襟」。
どうしてインプロのセッションに行ってみたかというと、なにか、こう、最近はジャズにまみれていてありがたいことなんですけど、演奏において、
・ジャズの理論にのっとって
・ジャズの名盤の演奏を踏まえて
・界隈の暗黙のルールを理解して
といった王道路線の「ジャズらしさ」を醸すと評価され、「ジャズらしさ」を醸せない(醸さない)と、評価されない。
という、やや偏った評価基準を耳にすることがたまたま重なり、ちょっと窮屈になったのだ。
まぁ、自分の考えがしっかりしていないせいなんですけど。
ところが、インプロの現場に行くと、広大な宇宙に向けて音を出すのはあまりに心もとなく、ついついコード感を出したくなってしまい、ジャズに頼ろうとしてしまう。
自分で自分に苦笑い。
ただ、なにをしても「評価」はされなかった。
いいも悪いもなく、シンプルに「それもアリ」と無言で認めてもらう。
基準のない自由さと懐の深さは求めていた感覚そのもので、気持ちがスカッとした。
参加されていた方々は、みな、ものすごくいい人たちでした。
一緒に音を出すと、反応してくださったり、寄り添ってくださったりがよくわかり、新参者のわたしを受け入れてくださっていることが、びしばし伝わった。
音でのやりとりは、セッションの合間に交わすおしゃべりよりも、ずっと確かで、信用できた。
すごいねぇ。
音ってすごいねぇ。
「一緒に音を出す」ことに慣れすぎて、ちかごろは当たり前のようにやっていたけれども、これ、すごいことだったね。
とくに音を「合わせる」なんて、すごいことだったのね。