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らくてんオヤジの世相手帳

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リハビリ

2014.04.06
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カテゴリ:リハビリ
ここでは、私が日頃自主リハビリを行う中で、学んだり感じたりした、ささやかなことがらを、思いつくままに書いてみたいと思います。

(リハビリの予備知識)リハビリと言っても、むやみに手足を動かせばよいわけではなく、あらかじめ頭に入れておかなければならないことがいくつかあるように思います。
いずれもリハビリの効果が表れるかどうかを左右する重要な事柄です。
以下に列挙してみます。

1)脳細胞は細胞分裂をしない

人間の体は、病気やけがをしても、基本的に遺伝子という設計図に従って細胞分裂が起き、やがては新しい細胞によって自然治癒し、元に戻るように出来ているそうです。
ところが、これには例外があるそうです。
心臓と脳の細胞についてだけは、どういうわけか細胞分裂が起きないそうです。
従って、脳梗塞を起こして死滅した脳の細胞は、溶けて水となって流れ出、後は空洞になり、そこには別の水が溜まって空間を埋めるらしいです。
つまり、脳梗塞の後遺症に、自然治癒は期待できそうもないらしいのです。
私は当初、適切な食事をとれば、遺伝子に従って脳細胞が再生されるのではないかと期待していましたが、残念ながらそういうことはないようです。

2)大脳半球間抑制

これについては前々回の記事で書きましたので省略しますが、付け加えますと、ボディビルの世界では、両手や両足を揃って鍛えるより、片手ずつ、片足ずつ鍛える方が、効率が良いことが、以前から経験則で分かっていたそうです。

3)手と足では、脳との関わり方が少し異なる

私の主治医によると、例えば右手は、左の大脳半球との関わりが95%にも及ぶそうですが、右足の方は60~70%に留まるそうです。足は、大脳とのかかわりは、左右半々に近いようです。

この1)~3)から私が感じたのは、以下のようなことです。

1.リハビリは一生続けなければならないらしい。
2.手のリハビリは、麻痺側だけをもっぱら動かし、健常側は逆に出来るだけ力を抜くように努めた方が良さそう。
3.足の方は、手ほど単純ではないので、自分の体と相談しつつ、注意深く効果を見極めながら、いろいろなやり方を試して、自分に合ったやり方を見つけるしかないのではないか。

以上のようなことを私が念頭に置きながら日常生活で実際にやっていることや感じたことを、以下に「環境ツール」(?)ごとに書いてみます。

(1)プール

リハビリは人に手伝ってもらった方が良いことが多々あります。
しかし、人に頼むのは、例え相手が家族でも、ちょっと気が引けます。
そんな時、足に関してはプールが便利です。
水深1.1メートルのプールの浮力は凄いものがありますので、リハビリ・メニューによっては、人に手伝ってもらうより、プールの浮力を利用した方が、気を使わず、しかも、マイペースでできる利点があります。

私の場合、プールではもっぱら水中歩行と麻痺足での片足爪先立ちを行っています。

最初に始めたのは水中歩行です。
麻痺足の膝から下の部分を、浮力を利用して一旦お尻の方へ引きつけて、それから前に振り出すことを心がけながら歩いています。

一方、麻痺足での片足爪先立ちは、最近始めましたが、陸では全くできないのに、プールの中では軽くできるからびっくりです。
この際のポイントは、手すりを必ず麻痺側の腕で掴んで体を支えることです。
健常側の手足はリラックスに努めています。

片麻痺患者は日常生活では健常側の手足に依存していますので、健常側の力を抜くことはなかなか難しいですが、プールの中では、水が体を柔らかく支えてくれている感じがありますので、比較的力を抜きやすいです。
これもまたプールの大事な効用です。

この爪先立ちについては、二通りのやり方を試してみました。

一つは、一回一回ゆっくり丁寧にやる方法です。
このやり方は足先に負担がかかり、かなり疲れるので、回数はあまりこなせません。
休憩代わりの水中歩行を間に挟みながら、繰り返してみました。

もう一つは、爪先立ちを行うと自分の周りに波が立つので、この波の上下動に乗って軽快にリズミカルに行う方法です。
これだと前者より、より大きな上下動が可能になるうえに、波のお陰で体が楽なので、回数をこなせます。
この場合も、休憩代わりの水中歩行を間に挟みながら、数回繰り返してみました。

リハビリとして効果があったように感じたのは、意外なことに、楽にできた後者の方でした。
片足爪先立ちをやり始めて間もなく、膝下の引きつけが顕著に改善してきました。
リハビリは、脳と手足との間の通信回線を繋ぐ作業なので、筋肉に負荷をかけるよりも、「爪先立ちをしているぞ!」という信号を脳に向けてたくさん発する方が良いということのような気がします。

また、この水中歩行と麻痺足での片足爪先立ちという二種類のリハビリ運動は、お互いに関連し合っていて、相乗効果が期待できるような気がします。

(2)階段

二度目のTMS治療で入院した時、階段を一段飛ばしで昇るリハビリを、担当OTの先生が指導してくれました。
その時は大変きつかったのですが、微かな手応えのようなものがあり、退院後も近所の陸橋などで、少し自分流に軽めにアレンジして続けています。

最初、両足ともやってみましたが、ハード過ぎて止めました。
そして、麻痺足だけ一段飛ばしで昇ることにしました。
麻痺足への体重移動に注意したら、ゆっくりとではありますが、比較的無理なくできました。
三カ月ほどで手すりに頼らずに階段の昇り降りができるようになりました。

その後、試しに、再び健常側で一段飛ばしをやってみましたが、すぐに膝が痛くなりました。

それまで全く気付かなかったのですが、階段昇りという動作は、後足で無意識のうちに一瞬強く蹴ることが重要な要素になっているようです。
自分では、麻痺足だけを一段飛ばしすることで、健常側には負荷をかけていないと思いこみ、それで大脳半球間抑制の悪影響を避けたつもりでいましたが、間違っていたかもしれません。

ただ、効果があったところをみると、麻痺足に徐々に負荷をかけたことになって、結果的に一応のリハビリにはなっていたようです。

最近は足腰にだいぶん体力がついてきたので、普通に階段の昇り降りをしてみたり、時々両足ともに一段飛ばしをしてみたりと、色々と試みています。

(3)スポーツジム

公営のスポーツジムは自主リハビリには適していると思います。
理由は、当然ながら運動する雰囲気があること、身障者も結構来ていること、冬は暖かく夏は涼しいこと、体育指導員がいること、身障者優遇制度を設けているところがあること(=稲城市は使用料が無料)、などです。

ただ、運動器具はたくさんありますが、身障者でも使えるような器具は少ないです。

私が活用しているのは腹筋台とマットくらいです。
マットも、たまに柔軟体操やストレッチをやる時に使う程度です。

普段は、空いているスペースで、身障者センターでやっていることやリハビリ入院中に指導を受けたことなど、上肢を中心に十数種類の項目をおよそ一時間程度、日課として黙々とこなしています。

腹筋にも当然右半分に麻痺がありますので、ここに狙いをつけて、右足だけ固定して、左足は力が入らないようブラブラさせた状態で、腹筋運動をやってみました。
すると、最初の頃は体が45度くらいまでしか起きず、ショックを受けました。

試しに、健常側の左足だけ固定してやってみると、両足固定でやる場合とほとんど変わりなくできました。
要するに、両足固定での腹筋運動は、それまではほとんど健常側の腹筋だけでやっていたようです。

それからは、片足だけ固定の腹筋を、本格的に一定回数ずつ左右交互にやるようにしました。
これを続けていると、わずか半年ほどで左右あまり差がなくなりました。
ところが、現在、両足固定でやってみても、腹筋はあまり強くなったように感じないから不思議です。

(4)公園

リハビリも楽しみがないとなかなか続きません。
私はもっぱら、自宅から近隣の公園まで片道1~1.5時間かけて歩いてゆき、そこで梅や桜、紅葉、森林浴などを楽しみながら、ついでに日課のリハビリ運動も行い、また、歩いて帰ってくる、ということをしています。

私の住む東京都府中市の周辺は、郷土の森公園、芸術の森公園、野川公園、武蔵野公園、比較的新しい武蔵野の森公園、神代植物公園、多摩川河川敷、等々と、立派な公園が多く、とても恵まれています。

趣味は人それぞれとはいえ、片麻痺を負った以上は体を動かす趣味が必要です。
家事や農作業などはとても良いと思いますが、私の場合は散歩や森林浴に楽しみを見出しています。

私が最近目をつけている公園の一つは、京王線長沼駅(=高幡不動から八王子方面へ三駅目)の近くにある都立長沼公園という山林公園です。

ここは桜や紅葉が少ない無愛想な山ですが、過剰に手が入っていないので野趣があり、春先は美しい鶯の鳴き声が楽しめます。

私は、脳梗塞になる前から時々ここまで自転車を走らせては山歩きや森林浴を楽しんでいました。
ここは高低差があり、登りなどは結構きついので、行楽客は休日でも非常に少ないです。
この行楽客の少なさも、体操の際に人目を気にしないで済むので、私が気に入っている理由です。

いくつもの素朴な山道が設けられていますが、現在の私は、もっぱら、途中に木組みの立派な階段が設けてあるルートで昇り、降りは、なだらかに続く石畳を敷いたルートを使っています。

最近ここに行った時、いつもとはコースを逆にしてみました。

石畳コースは登り坂としては思いのほか急勾配でしたし、木組みの階段は、降りともなると、昇りの時よりもかなり麻痺足の膝や足首に負担がきました。

ただ、体を鍛えるにはこちらの方が適しているので、これからは後者のコースを利用しようと思っています。

こんな調子で、研究半分、楽しみ半分と言う感じで、気楽に、気長にやろうと思っています。






Last updated  2014.04.06 23:59:04
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2014.03.24
カテゴリ:リハビリ
 脳梗塞の発病以来、寝ても覚めてもリハビリのことばかり考えています。仕方がありませんね、寝る時も覚めた時も、そのたびに体の不自由さに直面するんですから。
 -もとの生活を取り戻したい-
 脳梗塞の発症から足掛け三年になりますが、この強烈な思いは衰える気配がありません。

 ところで、最近、自分でリハビリを行う時に、私の頭から片時も離れないことがあります。
 それは、昨秋、リハビリの本で知った「大脳半球間抑制」という驚くべき現象のことです。
 大脳は大きく左右二つに分かれていて、お互いに相手の活動を抑制し合っているのだそうです。そして、お互いの抑制力がバランスしている時、体がもっとも効率的に動くそうです。これが大脳半球間抑制です。

 一般的に、リハビリを行うと、脳の中でもリハビリに活発に反応するのは、梗塞を起こした個所の周辺の細胞が多いそうです。
 つまり、脳梗塞を起こした側と同じ側の大脳半球が、リハビリの主役になる場合が多いらしいのですが、この時、なんと、健常側の大脳半球が、それを邪魔するのだそうです。
 原因は、脳梗塞が発症したことによって、病んだ側の半球の抑制力が弱くなってしまい、左右の力の均衡が崩れたからだと考えられています。
 リハビリを行っても効果が遅々としていたり、せっかくリハビリのお陰で手足の動きが改善しても、しばらくリハビリをサボると元に戻ってしまったりするのは、このためらしいです。

 この話は、リハビリを行う上で色々なことを考えさせてくれます。例えば、

(1)リハビリをしないと、健常側大脳半球が邪魔し放題になり、麻痺がさらに進みそう。

 リハビリは、健常側の邪魔に屈せず、精力的に続けることが大事だと見当がつきます。

(2)リハビリを行う時は、できるだけ健常側の大脳半球を刺激しないほうがよさそう。

 そのためには、健常側の手足を出来るだけ使わないで、麻痺側を重点的に動かすとか、あるいは、健常側にあ
まり力が入らないよう、左右の力の入れ加減に注意する、などの配慮が必要かなと思います。
 なかなか難しいので、今はいろんなやり方を試しているところです。

(3)大脳半球間抑制の左右のアンバランスを調整できたら、リハビリが進む。

 これは実際に体験しました。
 私は昨年、慈恵医大が開発した「TMS治療」http://jikei-reha.com/treatment_up/20121204_100110_0.pdfを二度受けました。
 各々二週間入院し、特殊な装置を使って健常側の大脳の活動を一時的に少し抑えてやり、その間に集中的にリハビリを行います。装置の効果は退院後も一カ月くらい続きますのでその期間も麻痺を改善するチャンスです。
 私の場合、幸い、二度とも5~10%程度の改善効果がありました。
 効果は上肢が主で下肢は従という感じでした。退院後、何もしないでいると、健常側がまた邪魔を始めて、もとの黙阿弥になるようです。

 今、こんなことを考えながらリハビリに取り組んでいます。
 大脳半球間抑制という言葉は、どうも脳梗塞患者がリハビリを行う時のキーワードのような気がします。
 この現象の具体的なメカニズムは2012年にようやく解明されたそうですから、いずれ臨床のほうにも新しい動きがでてくると思われます。

 今後も引き続き情報を集めて、自分自身の状態と目標に合ったリハビリのやり方を、あれこれ工夫しながら試してみようと思っています。(以上)






Last updated  2014.03.24 20:21:35
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2014.03.23
カテゴリ:リハビリ
 このリハビリ手法については、ネットでもあまり体験記が見当たらないので、同病の方の参考になればと思い、ここに体験を報告させていただきます。
 なお、下書きを私がTMS治療を受けた病院で見てもらいましたが 「個人的な感想ということなら----」ということで、消極的許可をもらいました。

 最初に私の身体状況を簡単にご紹介します。
 2012年6月10日に脳梗塞を発症し、同年9月26日にリハビリ専門病院を退院した時点では、右の手足にかなりの麻痺が残りました。
 退院後も懸命にリハビリに取り組んできて、ある程度は改善しましたが、発症から半年たって症状が回復期から維持期に移行したとみられる2013年1月に、東京都より身体障害者手帳の四級をいただきました。
 これで私も立派な?身体障害者ということになりました。
 -自分の体の、早期に可能な機能回復は概ねここまでか-
 とがっくりしていた矢先、テレビでTMS治療のことを知りました。
 機能回復につながることならダメもとでなんでも試してみようと思っていた私は、さっそくこの年の春、TMS治療を受けました。

(1)TMS治療とは
 慈恵医大の安保雅博教授が数年前に開発したリハビリ手法です。まだ臨床試験段階という位置づけですが、テレビによると既に世界的に注目されているそうです。
 治療の対象者は、脳梗塞と脳出血の患者の中で片麻痺が比較的軽症の方です。
 TMSはもともと磁気検査機器の名称ですが、この機器を磁気刺激ツールとして使います。TMS治療の具体的なプログラムは次の通りです。
 1.脳のうち、梗塞や出血を起こしていない健常側に、低頻度の磁気刺激を20分程度行います。低頻度磁気刺激とは一秒間に一度磁気を当てることです。私の場合で言えば、右の脳が磁気刺激を受けるたびに、反対の左側の手の指がピクッと動きました。
 2.引き続きOT(=作業療法士)またはPT(=理学療法士)による体技(=ストレッチやマッサージ、作業訓練等)を40分程度行います。
 3.その後、リハビリ室でさらに自主リハビリを一時間程度行います。自主リハビリのメニューは病院側で患者ごとに作って冊子にして最初に渡してくれます。
 以上の、この二時間のプログラムを一日に午前と午後の二回繰り返します。これを15日間入院して繰り返します。
 私が受けたのは上半身を対象としたコースですが、上半身の麻痺が改善すれば、下半身にも効果はでるようです。後述する原理からすると、上半身の場合も下半身の場合も同じはずですが、結果的に下半身の場合の改善効果が少なく、原因は、主治医の話では、右手は左の大脳半球が95%をつかさどっているが、右足は、左の大脳半球の関与は60~70%で、左の大脳半球が足の場合はかなり関与していることのようです。

(2)入院治療の期間等
 慈恵医大病院への入院希望者が大変多いので(テレビで何度も紹介されているせいか、待ち時間は年単位だそうです。病院経営的には大成功です)、私は、慈恵医大の紹介で中野区江古田(えごた)にある総合東京病院(250床)に入院しました。首都圏では慈恵医大病院とここしかやっていないようです。
 ワンセット15日間の中にTMSを使ったリハビリが前記の通りパッケージ化されています。
 私は3月22日(金)に入院して4月5日に退院しました。入退院日と日曜日は治療が休みでしたので、治療は正味11日間でした。実質の初日と最終日は、磁気を当てた後で身体機能を検査して、どれくらい改善したかを評価しました。  
 磁気刺激行為はまだ医療行為として認められていないそうで、治療費には入っていません。
 その代わり、研究費のねん出のためか、この病院では個室に入ることを求めています。
 費用は総額で約38万円と高かったです(個室料15,000円/日含む。治療費は主にセラピストの体技と指導です。健康保険3割負担での計算です)。
 私の場合、入院期間が月を跨ったため、高額医療費補助の制度をうまく使えなかったので高額になりました。高額医療費補助制度をうまく使えば5万円前後は安くできます。
 また、個室によっては30万円くらいのコース(個室料10,000円)があるそうです。
 個室料の差は部屋の広さだそうです。

(3)治療効果---私の場合
 結論から言うと、入院期間中に、
 1.手の動きの速度が10%改善しました。
 2.右腕が上がる角度が15%改善しました。
 3.指を使う時の抵抗感が顕著に改善しました。脚にも改善がありました。
 4.麻痺のある右脚に体重がのるようになり、近場の散歩なら杖が要らなくなりました。麻痺足に体重が乗り始めると当初は歩くのが遅くなるそうで、歩く速度は不変でした。
 大まかに言うと以上です。
 二週間でおよそ10~15%の改善なら、顕著な改善といってよいと思います。
 数字面でも改善しましたが、生活面での質的改善が大きかったです。
 例えば、字を書くのが顕著に楽になりました。
 苦心惨憺していた水泳がいくらか楽になって、クロールでは右腕が水から少し出やすくなり、平泳ぎでも右手を前に伸ばしやすくなりました。
 腕と脚の動きがともに改善したことで、自転車に乗れるようになりました。これはうれしかったです。趣味だったサイクリングを再び楽しめるようになりそうです。
 評価をしたOTは私について、他の患者さんより効果が出ていると言っていました。これについては思い当る要因が三つあります。
 1.発症からまだ1年未満だったこと(約10カ月)。結局、治療は少しでも早い方がいいのかなと思いました。病院のホームページには、受診条件として「発症から1年以上経過していること」とありましたが、これは後述する”磁気を当てることによって起きる、維持期から回復期への回帰現象”を確かめるため、つまり、研究上の都合かもしれません。
 2.昨年11月に街の脳外科で、発病以来鋭い痛みのあった肩に、痛み止めのステロイド注射を打ってもらいましたが(一度打てば一年間有効だそうです)、それ以来、腕のリハビリが顕著に進むようになっていたこと。
 それまで、痛みのせいでリハビリが思うようにできなかっただけで、実際には回復期のうちに麻痺はもっと回復していたのかもしれません。
 3.リハビリ専門病院に入院中の2013年9月から、鍼灸院(=「りゅうえい治療院」三鷹)に通い、「活脳鍼」(かつのうしん)という脳血管障害者を対象とする独特の鍼治療と灸治療及びリハビリを受けていたこと。この鍼灸治療の効果が徐々に出ているのを既に感じていました。
 以上です。
 2013年5月8日に退院一か月後のリハビリ進捗状況のフォローを受けてきました。機能回復状況は脚と手のひらを中心にさらに回復していました。
 退院後も一カ月程度は磁気刺激の効果が持続すると聞いていましたので、この間、私も頑張ってみたのですが、予想通りの成果でした。

(4)TMS治療の考え方
 私の理解を箇条書きにします。
(前提)
 脳は、大きく左右に分かれていて、お互いの活動を抑制し合っており(=これを大脳半球間抑制という)、体は、両者の活動のバランスがとれているときに、もっとも効率的に働く。
(仮説)
 脳血管障害により左右の活動のバランスが崩れると、相対的に強くなった健常側の脳が、障害を起こした側の脳の活動を阻害しだすのではないか。6か月の回復期の後、維持期へ移行する現象がみられるのもこれが原因ではないか。
(仮説に基づく対策)
 健常側の脳細胞に、磁気の低頻度刺激を与えることで活動を少し抑えてやり、左右の脳活動をバランスさせてからリハビリを行うことで、再び回復期のような顕著な回復過程に導けるのではないか。
 以上です。
 脳細胞を磁気刺激したらなぜ脳細胞の活動に変化が生じるのかについては、2013年5月8日に退院一か月後のフォローを受けた際、病院で安保教授グループの著書(分末参照。後日購入)を一部見せてもらいました。それによると、磁気を当てることで、脳細胞内に微電流を生じさせているそうです。高校の物理で習うフレミングの法則を利用したようです。そこから先は分かりません。

(5)TMS治療を受ける際に注意すること
 脳を磁気刺激すればドラスチックに麻痺が緩和する、というものではありません。
 磁気刺激すること自体は、野球の練習に例えれば、練習グラウンドを用意するようなもので、それだけで麻痺が改善するわけではありません。
 グラウンドで猛練習をして始めて野球が上達するように、磁気刺激が効いている間にどれだけ熱心にリハビリを行うかで治療効果が決まるようです。
 つまり、この治療を実りあるものにするには、患者側の心構え、つまり、理論を納得した上で、積極的にリハビリをやるぞ、という気持ちがとても大事だと思います。
 OTやPTは患者にプログラム以上の積極的なリハビリを奨励していましたし、私自身、リハビリ室での自主リハビリの他に、自分の病室でもストレッチをやっていました。
 患者の側ではこの辺りの認識に差があり、甲状腺癌における放射線治療と同様に、磁気を脳に当てるだけで麻痺が顕著に回復すると思っている人が結構いて、自主リハビリ中、ずっと雑談に興じている人がいました。
 退院一か月後のフォローの時、検査にあたったOTとPTが口をそろえて「効果がなかった人や元に戻った人ばかりでいやになる」とぼやいていました。これも同じ事情からきていると思われます。大変な機会損失です。
 しかし、これは患者さんの責任というより病院側の説明不足が原因ではないかと私は考えています。
 慈恵医大からきていた私の担当医などは「ホームページを見てください」というだけで、ほとんど何も説明しませんでした。ホームページには受診条件と、やることが簡単に書いてあるだけです。そして「効果がない人も多いですけど、受けますか」というのですが、これでは効果が出ない患者が多いのは当たり前だと思います。
 私は今回の入院中、磁気を当ててもらいながら、OTやPTたちとTMSについていろいろ話をしました。主治医ではなく、もっぱら彼らからいろいろなことを教えてもらいました。
 ここに書いた内容の多くは彼らから教わったことです。
 私がボランティアで「TMS治療で入院する場合の心得」を作ってあげたいくらいです。

 ところで、先ほど「効果がない人も多い」と書き、病院側の説明不足が原因ではないか、と書きましたが、実は、それとは別に、磁気刺激を受けてきちんとリハビリに励んでも効果が出ない不運なケースは確かにあるだろうと私も思っています。
 主治医のわずかな説明の中に“左の脳細胞が梗塞で死滅した場合、TMS治療は同じ左側の別の脳細胞が代替機能を果たしているという前提にたっている”という重要な発言がありました。
 「脳から見たリハビリテーション」(講談社新書)という本によると、人間に似た脳構造を持つリスザルをつかった実験では、リハビリの結果、脳梗塞を起こした左側とは反対の右側または両側の脳細胞が代替機能を果たす事例があるようです。
 これは私の勝手な想像ですが、脳梗塞を起こしたほうとは反対の、右側の脳細胞が代替機能を果たしている人の場合、右の脳細胞の活動を磁気刺激で抑制したら、左右の活動バランスはとれても、肝心の代替機能を果たしつつある脳細胞まで活動が抑えられてしまいそうです。こういうケースではTMS治療の効果を事前に予想するのは確かに難しいだろうなと思います。(以上)

※TMS治療の詳細が書かれています。大学のテキストのような文体で書かれていますので、ちょっと読みずらいかもしれませんが、大事なことが詳しく書かれています。
【送料無料】rTMSと集中的作業療法による手指機能回復へのアプローチ [ 安保雅博 ](三輪書店 2,940円)






Last updated  2014.03.27 21:16:00
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2014.03.18
カテゴリ:リハビリ
我が楽天ブログの元気一杯の皆様には想像がつかないと思いますが、私は2012年の6月10日に脳梗塞を患い、右半身に麻痺を負って、二つの病院で四か月もの間、入院生活を送るはめになりました。
退院時には車椅子が必要なくなっていたのは幸いでした。

右利きの私に右半身の麻痺はこたえました。
どの医者にも「軽くて良かったですね」と言われたのは少々心外でした。
身体障害者手帳をいただきましたが、7段階に分かれている中で4級でした。ちょうど真ん中です。

まあ、重症とは言えないのでしょうね。現状は不幸中の幸いなのだと思います。

退院してからこれまでの一年半はリハビリに明け暮れました。
幸いそれが功を奏し、最近になってようやくブログを書く余裕がでてきたところです。

必要に迫られて医療と向き合うことになりました。これには往生してます。
なぜなら、私は血を見たら気分が悪くなる性質だからです。
これは子供のころから還暦を過ぎた現在に至るまで、さほど変わってないです。

私の場合、過去を振り返ってみますと、中学時代と高校時代の二度に渡って、理科の実験で蛙の解剖中、気分が悪くなって保健室に担ぎ込まれたことがあります。
二度とも、倒れたのはクラスで私ただ一人でした。
同じクラスの女生徒どもは、二度とも、蒼い顔をした私を尻目に嬉々としてやってましたぞ。

中学の理科や高校の生物には「人体」と言う項目がありますが、授業が「人体」になると、私は、貧血を起こしそうになり、耳をふさいでいました。
しかし、試験では零点は免れました。
あてずっぽうで答えても、一つや二つは当るものだと、この時、知りました。

その私がこの一年半、医療関係の本と向かい合ってきたのですから、我ながら感心と言えば感心です。

これから当ブログでも、ちょくちょくリハビリ・ネタを書かせていただきます。
不本意ですが、私の現在の最も切実なテーマですので、同じ境遇の方や私のような方が身内にいらっしゃる方に少しでもお役にたてるよう、実用本位で書かせていただきます。
なお、アフィリエイトも引き続きやらせていただきますので、用心ねがいます(笑)。

※私が病院で買ったのがこれです。理学療法士の先生の話では、ドイツ製には一日の長があるそうですが、私は良く分かりません。ただ、何万円もするものもありますが、これで十分。とても丈夫で、重さが手ごろです。






Last updated  2014.03.27 21:16:52
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