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カテゴリ:長歌行 全49話
![]() 长歌行 The Long Ballad 第31話「その手を離さない」 偶然、一緒に曲者を捕まえて友となった阿詩勒隼(アシラシュン)と李靖(リセイ)。 するとその夜、洛陽(ラクヨウ)で広まった流言の通り梓微(シビ)宮から火の手が上がった。 李靖は救助に向かうことにしたが、阿隼も友を探すため同行したいという。 こうして梓微宮に駆けつけた阿隼と李靖、その時、怪しい一行を逃している衛兵を見つけた。 阿隼は何食わぬ顔で戻ろうとした衛兵を捕らえたが、この男もまた死士だと知って驚く。 やがて宮殿も鎮火、李靖は男が口を割らないと分かり、ひとまず李符に連行すると決めた。 「…君の友だが、今、探すのは時機が悪い」 一方、李府では今夜も杜如晦(トジョカイ)と皓都(コウト)が居座り、夫人が頭を悩ませていた。 しかし梓微宮が火事になったと知らせが舞い込み、2人は一目散に帰ってしまう。 皇太子・李承乾(リショウケン)がこつ然と姿を消し、寝殿に身代わりの藁人形が残されていた。 李楽嫣(リラクエン)は梓微宮に李長歌(リチャングァ)が来たことがばれないよう祈ったが、侍従がふと見慣れない顔がいたと思い出してしまう。 「道姑が寝殿から飛び出して来ました、刺客の仲間やも…美しい顔立ちで目元にほくろが…」 杜如晦は李長歌だと気づいて呆然、あまりの衝撃に喀血した。 皓都は流雲観に義父を運び込んだ。 すると急病人と聞いて駆けつけた長歌と回廊でばったり出会う。 長歌は踵を返すと、皓都は義父の診察を任せて慌ててあとを追った。 しかし司徒郎郎(シトロウロウ)に足止めされ、見失ってしまう。 その頃、楽嫣は長歌を心配して流雲観に駆けつけた。 するとちょうど逃げ出して来た長歌を見つける。 楽嫣は長歌が皓都に追われていると知り、自分が引き止めると申し出た。 こうして司徒郎郎と楽嫣の協力でことなきを得た長歌、しばらくして観内へ戻ると司徒に呼び止められる。 「師父に尻拭いばかりさせるなよ~」 司徒の話では長歌に逃げられたと聞いた杜如晦がまた吐血し、孫(ソン)真人が大慌てだったという。 「官兵がまた来たらどうする?」 「まさか私が戻って来るとは思わないでしょう」 長歌は杜如晦たちが帰ったと聞いて安堵し、足早に居所へ戻った。 「…俺の弟子はなかなか面白いな」 梓微宮で捕まえた偽物の侍衛を白状させたのは李靖の夫人だった。 夫人の話では男は隋(ズイ)の侍衛、唐建国の混乱に乗じて戸籍を消し、梓微宮に潜り込んだという。 「あれは駒よ、親玉すら知らない、だけど隋朝とは何らかの関係があるわ」 「つまり…定襄(テイジョウ)の者か…さすがは我が妻だ!」 そこで阿隼は自分も男に会いたいと頼んだが、李靖は意味ありげに妻の後に会うのはやめた方がいいと断った。 杜如晦は洛陽府衙に戻って静養していたが、未だ長歌が生きていたことに驚きを隠せなかった。 何より流雲観にいたことに戸惑い、もし観主と孫真人が長歌を徹底的に守るつもりなら強くは出られない。 「太子殿下は李長歌の手に落ちたのだろうか…」 しかし皓都は今も長歌と公主が強い絆で結ばれており、長歌が皇太子を害することは考えられないと安心させた。 杜如晦はそれでも早く李長歌を捕らえて皇太子を見つけなければならないと焦る。 「永安公主が手を回し、何かにつけ助け舟を出しているのだな?」 そこで杜如晦は皓都に公主を利用して長歌を誘き出す策を授けた。 李靖は阿隼を朝食に連れ出した。 しかし食事が終わっても李靖は火事を調べに行こうともせず、今度は碁を打とうと誘う。 「一局、打てばほぼ君を理解できる、興味が湧けば調査に連れて行こう」 阿隼は碁ができないと言ったが、李靖は阿隼の手のまめが戦場で長年、戦って来た証しだと気づいていた。 「…駒は兵の如し、碁の決まりは教えたぞ」 皓都はわざと公主に長歌の捜索に行くと伝え、外出しないよう釘を刺した。 すると杜如晦の予想通り楽嫣が動き出す。 楽嫣は侍女・安柔(アンジュウ)を身代わりにして窓から脱出し、急いで流雲観へ駆けつけた。 しかし運悪く阿離(アリ)は外出中、そこで仕方なく書き置きを残しておく。 …皓都が兵を動員した、すぐ洛陽を離れて、茶楼で相談を… 楽嫣は荃娘(センジョウ)に文を託し、必ず阿離に渡して欲しいと頼んで帰った。 一方、阿隼は自分の素性がばれないよう、公孫恒(コウソンコウ)の布陣を用いて碁石を置いていた。 しかし李靖に見抜かれ、早々に負けてしまう。 「私が知る限り、このような布陣を敷くのはたった1人…朔(サク)州刺史・公孫恒だ 確か公孫恒の麾下(キカ)には秦(シン)という参謀がいたな…もしや秦郎君と関係が?」 李靖は阿隼がどこまで公孫恒の布陣を使うつもりか泳がせていたと暴露し、もし阿隼が慣れた戦略を使えば負けていたという。 「君は正直ではなかった…」 「表向き俺は秦老の甥だ」 すると李靖は阿隼が詭道(キドウ)を暴かれないようあえて碁石を置かなかった場所を指摘した。 「君は本当はここに打ちたかったはず…それは草原人の手だ」 「…いいや、俺は中原人だ」 阿隼は要らぬ憶測を嫌い、ただ友を探すため洛陽へ来ただけだと訴える。 「李兄も恐妻家と見せかけて夫人と共に戦い、敬っている 夫人が失踪すればどこまでも探しに行くのでは?」 (´゚艸゚)∴ブッ!<あはは~!友とは女子だったのか!気に入った!一緒に意中の君を探してやろう (* ・Д・)<いっ、意中の君とは? ( ̄꒳ ̄)<きっと整った顔立ちで魅力的な娘であろう? (゚ェ゚(。_。*)コク<まさしく ( ̄꒳ ̄)<とにかく気がかりで常に手放したくない? (゚ェ゚(。_。(゚ェ゚(。_。*)コクコク ( ̄꒳ ̄)<他の女に関心は? フル((・_・ )( ・_・))フル ( ̄꒳ ̄)<もし誰かと死ぬまで一緒にいるならその人であって欲しい? (゚ェ゚(。_。*)コクリ ( ̄꒳ ̄)<どれほど美しく優しい女子がいても、気が強く横暴なお嬢さんがいいんだろう? ( ー̀ωー́ )<いいや…お嬢さんではない Σ(°∀°ノ)ノ<え!何と老婦人か?!ストライクゾーンの広さに敬服するよ (๑•̀ㅂ•́)و✧<いいや、威風堂々とした女子だ こうして意気投合した阿隼と李靖、すると阿隼は偶然、大街を歩いている皓都に気づいた。 …あいつだ!… 皓都の身分を知っている李靖は関わらない方が良いと警告したが、阿隼は急用を思い出したと断って帰ってしまう。 その頃、楽嫣は茶楼で魏淑玉(ギシュクギョク)と合流していた。 淑玉は長歌のため荷物を持って来たが、それにしても順調すぎると訝しむ。 すると不安が的中、楽嫣を見張っていた皓都たちが突然、個室に乗り込んできた。 何も知らず約束の茶楼へ到着した長歌、上階の個室では皓都たちが公主と淑玉を拘束し、口をふさいでその時を待つ。 ![]() やがて誰かが部屋の戸を叩いた。 楽嫣は皓都の手を外そうと必死にもがくがどうにもならない。 しかし戸を開けた配下が剣を突きつけたのは料理を運んできた給仕だった。 「しまった!追え!」 皓都たちは慌てて駆け出して行くと、楽嫣と皓都は窓から外を見た。 すると長歌が誰かに手を引かれ、逃げて行く様子を目撃する。 「あ…あの人、幽州で私を盾にして皓都から長歌を助けた人だわ!誰か分からないけれど信用できる」 実は阿隼は皓都を尾行して茶楼にいた。 そこで偶然、長歌を見つけ、友だちが捕らわれていると教える。 『朝廷の者だ、友だちは無事だろう、早く逃げよう』 『私を恨んでいないの?』 『黙って消えたら恨む…』 (* ̄0 ̄)θ~♪<シャナディェ ディェシォンイェン ディェチォンラヨンユェン イェ~コ〜ン~リ~ ディジィェ~ン 阿隼は長歌の手を握りしめ、洛陽の街を懸命に走った。 そこであえて人の多い場所に逃げ込もうと、李靖と碁を打った洛陽一の酒坊の一室に逃げ込む。 すると阿隼は急に長歌を抱きしめた。 「長歌…探し回ってやっと見つけた…」 長歌は阿隼の自分への気持ちを知り、阿隼の背中に手を回した。 「すまなかった…君を責めたりして」 「負い目があるわ」 「なら俺のそばで償えばいい」 阿隼は長歌と想いが通じ合い、部屋にあった酒で契りを結ぼうと決めた。 長歌と腕を絡ませ杯を交わそうとする阿隼、しかし長歌に止められてしまう。 「ちょっと、生涯を共にするとは言ってないわ」 「ふっ…いいのか?後悔するぞ?」 その時、誰かが立ち聞きしていると気づいた。 ( ๑≧ꇴ≦)あすぁん〜! ![]() 阿隼は静かに戸に近づいていきなり鍵を外した。 すると驚いたことに行方不明になっていた李承乾が倒れ込んでくる。 「堂姐?!…声が聞こえて…まさかと思ってたけど…幽霊だぁぁ!」 「黙れ!なぜここに?おかげで外は大騒ぎなのよ?」 呆然としていた承乾は長歌の手を握り、ようやく本物だと分かって安堵した。 「この酒房はとても面白くて、金髪で青い目の舞姫がいると…それでつい…」 舞姫って…( ・`ω・´)キッ! フルフル((・_・ 三 ・_・)) 何も知りません 承乾の話ではそのまま遊び疲れて眠ってしまい、翌朝になって火事のことを聞いたという。 そこで長歌は鬱憤を晴らすため承乾を縛り上げ、相撲館に預けた。 「一応、加減してくださいね」 「はい、しっかりしつけます」 阿隼は秦老と羅十八(ラジュウハチ)も長歌を探していると教えた。 懐かしい名前を聞いて長歌は嬉しそうだったが、急にうつむいてしまう。 「合わせる顔がない…」 「心配ない、戻れば分かる」 一方、皓都は長歌を取り逃し、洛陽府衙に戻った。 すると怒り心頭で待ち構えていた楽嫣に頬を叩かれてしまう。 バシッ!⊂彡☆))Д´) つづく ( ;∀;)イールン… それにしても李夫人、何者?!w お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2022.04.10 14:04:17
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