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虚颜 A Familiar Stranger(日本語字幕編集版) 第4話 名実ともに夫婦となった沈沁(シェンチン)と蕭寒声(シャオハンシォン)。 しかし軍師・雲諾(ユンヌオ)は海(ハイ)内監がこぼした酒を舐めた猫がなぜか発情したことから、将軍は一服、盛られたと教える。 一方、十七(シーチー)は沈沁を呼び出し、守宮砂が消えたことを確認した。 「蕭寒声も普通の男ね、迎春蠱(ゲイシュンコ)には抗えない 今後、月に1回、催淫効果を現すわ」 沈沁は屋敷に戻ると、正直に媚薬を使ったと将軍に告白した。 「誰が?」 「沈沁が…(はっ)つまり私が… 理由は説明できませんが、とにかく私たちは媚薬を飲みました あの夜のことは忘れてください」 「君が私に媚薬を?で、君も飲んだと…」 2人は海内監が酒をこぼして中を入れ替えたとは知らず、内心、あの夜が幻に過ぎなかったと落胆していた。 「将軍、薬の効果は毎月、現れます…ですからその時は離れていましょう」 「…考えておく」 その夜、誰にも相談できない沈沁は鎏金(リュウキン)坊に親友の盈袖(インシウ)を訪ねた。 盈袖は沈沁が本当は十七で顔を盗まれたと聞いてもにわかに信じられなかったが、十七でなければ知り得ない話を聞いて納得する。 「そう言えばあなたにそっくりな人を見たわ」 すると沈沁はようやく親友に事情を明かし、本音を吐露した。 実は十七と蕭寒声は互いに探し続けていた想い人同士で、婚姻は夢のようだという。 「でも今の私は十七じゃない」 一方、蕭寒声は雲諾に本当に迎春蠱を盛られていたと報告した。 雲諾は相国(ショウコク)が娘を使って媚薬を飲ませたのも、皇太子の遺品を奪うためだと気づく。 しかし蕭寒声はあの夜、確かに自分たちの間に情があったと信じて疑わなかった。 「間者かもしれないんだぞ?尋問すべきだった」 「君は自分の目と心のどちらを信じる?」 翌日、雲諾は夫人の部屋を訪ね、圓宝(ユァンバオ)に頼まれて弾き弓を探しに来たと嘘をついた。 そこでわざと玩具箱をひっくり返し、その中に玉佩を忍ばせる。 「申し訳ない…あ、見つかりました」 沈沁は一緒に玩具を拾って箱に戻していたが、見たことのない玉佩に気づく。 「あ、それは太子殿下が臨終に握っていた物です、大切な物なので…」 雲諾は玉佩を小箱に戻し、棚に置いて帰って行った。 圓宝は母と一緒に食べようと山査子(サンザシ)飴を買って戻った。 すると沈沁は飴の棒に赤い布が結んであることに気づき驚愕する。 「…茯苓(フーリン)、この飴はどこで買ったの?」 「門前にいた女から買いました」 これに沈沁は激怒、山荘に乗り込み、目的の物なら見つけたと報告した。 しかし十七ではなく寧王(ニンワン)に直接、渡すという。 「将軍府の人間には手を出さないで、もし何かあったら…今の私の顔に傷をつける」 「ふっ、良い作戦ね、私に似てきたみたい」 十七は将軍府に興味はないと言って杯に手を伸ばしたが、沈沁は咄嗟に杯を奪った。 「身重なのよ?お酒は控えて」 雲諾は空になった化粧箱を将軍に渡し、夫人が玉佩を持って出かけたと報告した。 「目が正しいかどうか試したぞ?その結果がこれだ」 その頃、沈沁は鎏金坊で子衡(ズーホン)に玉佩を渡していた。 「ご所望の物です」 「蕭寒声が持っていたのか~」 子衡はやっと自分の玉佩を取り戻して安堵し、久しぶりに沈沁を腕に抱いた。 しかし沈沁は激しく抵抗、思わずかんざしを抜いて襲いかかってしまう。 驚いた子衡は慌ててのけぞり、その拍子に沈沁の腕輪が切れて白玉が床に飛び散った。 「来ないで!」 沈沁は咄嗟に自分の首にかんざしを突きつけたが、子衡に捕まってしまう。 「まさか蕭寒声に惚れたのか?」 子衡は沈沁を壁に押し付け、無理やり口づけしようとした。 もはや身動きが取れず、沈沁の頬を大粒の涙が伝う。 その時、音もなく近づいた蕭寒声が子衡の首に刃を突きつけた。 子衡は沈沁から引き離され、蕭寒声に短剣で脅された。 「幼なじみとして会いながら礼を失してしまった、私が悪かった」 すると蕭寒声は寧王が奪った沈沁のかんざしを取り戻し、うずくまっている沈沁を迎えに行く。 「将軍…」 「帰るぞ」 しかし屋敷に戻っても沈沁は黙ったまま、釈明もしなかった。 沈沁の首にはかんざしで傷つけた赤い線がある。 一方、鎏金坊では子衡が妓女たちを集め、床に散らばった白玉を探させていた。 「私には信条がある、大事をなすためには心を奪われてはならぬと…」 蕭寒声は沈沁を問い詰めることもできず、稽古で鬱憤を晴らすしかなかった。 そんなある日、沈沁が蕭寒声の居所にやって来る。 「将軍、釈明せねばと思っていました 実は相国…いえ、父と寧王から太子の遺品を持ち出せと命じられ、逆らえませんでした 離縁してください、私は自分がいるべき場所へ帰ります」 沈沁は離縁状を渡し、玉佩を返した。 「これは?」 「本物の玉佩です、寧王には偽物を渡しました、すぐにはばれないはずです」 蕭寒声は玉佩が寧王と相国府に関係があると分かったが、何より沈沁が自分を裏切っていないことに感激した。 「他に隠し事はないのか?」 「あります、でも今は言えません」 「ならば言えるまで待つ、それまで私から離れてはならぬ、分かったな?」 「はい、では失礼します」 蕭寒声は沈沁が出て行くと離縁状を破り捨て、満面の笑みを浮かべた。 しかしかんざしを取りに戻った沈沁に見られてしまう。 ばつが悪い蕭寒声は背を向けたままかんざしを差し出し、何とか面目を保った。 雲諾が沈沁につかませた玉佩はもともと偽物だった。 「つまり沈沁も偽物を渡したのか?!予想外だったな まさか貞節な上、捜査を助けてくれるとは…私は謝らねばならぬ」 沈沁の素性は別にしても夫人は従者や子供にも優しく、皆に慕われていた。 蕭寒声は沈沁が真実を明かしてくれることを期待しながら、沈沁と圓宝の楽しそうな様子を見て笑顔になる。 「同じ顔をした人間が2人いるのだろうか?あるいは顔が2つあるのか?」 つづく ※中国版7~8話 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2024.05.27 21:53:34
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