カテゴリ:リスクマネジメント
阪神大震災の情報伝達と対応の遅れから、内閣の危機管理を統括する危機管理監を設けているが、今回の情報伝達の遅れは致命的だ。事故後、抜本的な見直しに着手するとしているが、過去の教訓が全く生かされていない現状を見るとにわかには信じがたい。
イージス艦衝突事故は、19日午前4時7分に発生。内閣危機管理監や、緊急事態発生時に直ちに報告すると義務付けられている内閣情報調査室への報告が事故発生から約1時間40分後(午前5時50分)だ。政府はこれを受け、5時55分に首相官邸内の危機管理センターに情報連絡室を設置し、福田康夫首相への連絡は連絡室ができた後の6時だった。防衛省の危機管理能力の欠如が新たに露見した。事故の原因にしても、イージス艦が回避義務を怠った可能性が大だ。発言も流動的で確定するのに時間もかかるだろうが、それにもまして事故後の対応の悪さは大問題だ。 危機管理を統括するはずの危機管理監制度も、屋上屋の何者でもないことになる。機能しない組織をそのままにして、新しい仕組みと組織だけをどんどん作りつづけ、複雑化したそれぞれの調整だけに時間とコストを費やす官組織の弊害がでた典型的な例だろう。既得権益は主張し、責任は回避する見事な組織と言える。 「雀の子 そこのけそこのけ お馬が通る」 なるべく、政治や政府の非難は止めようと心に決めているが、つい爆発してしまう。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2008.02.21 14:39:37
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