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2001年11月02日
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カテゴリ:カテゴリ未分類
「山路を登りながら、こう考えた。智に働けば角が立つ。情に棹させば流される。意地を通せば窮屈だ。兎角に人の世は住みにくい。
住みにくさが高じると、安い所へ引き越したくなる。どこへ越しても住みにくいと悟った時、詩が生れて、画が出来る。」・・・・

「草枕」の冒頭である。私達はこの「草枕」の山路を夏目漱石とは逆に走っている。河内地区を過ぎると急に海が見えなくなり、ミカン園も見えなくなった。周りは杉木立になる。これで、雨でも降れば最高のシチュエーションなのだが、あいにく?天気は快晴。
「峠の茶屋は、昔は峠のこっち側にあったとばってん、今は向こうへ移動しとります。」
運転手さんの観光ガイド復活である。ミカンも見えなくなって、私達が静かになったのを見計らった絶妙のタイミングだと感心する。
「ところで運転手さん、山を回るとタクシー代がどれくらい余分にかかるの?」
「・・・・まあ、ちっとは距離も遠かばってん・・・・」
「1000円ぐらい?」
「・・・・・」
「2000円?」
「・・・・お客さんは、東急インへ行かれなさっとでしょ?熊本駅からやったら余分に900円、いやぁ950円かかりますばい・・・・」
料金のことになると、何故か口ごもる運転手さんである。研修経費で落とせるタクシー代なので、いくら余分にかかってもかまわないのに・・・・と可笑しかった。

峠を越えて下りになったとき、道路の右側の少し高いところにわらぶき屋根が見えた。植木を垣根状に植えてあるので、道路からは茶屋の様子は見えなかった。運転手さんはガイドは続けながらも車のスピードを緩めない。「な、なぜ?さっき頼みもしない展望所に停まった運転手さんが、ここに停まらない筈はないのに」と心の中で少しあせる私であった。すると、少し下った所に広い駐車場があった。「峠の茶屋公園」という大きな看板と「本日休業」の小さな看板が・・・・入り口にはチェーンが張ってある。「峠の茶屋」はあっという間に見えなくなった・・・・残念!そうだったのか・・・・ガイド兼運転手さんの話によると、「峠の茶屋」は平成になって新しく復元したのだそうだ。(つづく)

(九州方言スペシャリストのmmayunさんにご指導いただきましたので、運転手さんの言葉はバッチリ。どうか、九州の雰囲気をじっくりとお楽しみください。mmayunさん、どうもありがとうございました)






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最終更新日  2003年01月11日 18時48分13秒
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